電車に揺られながら、新しい高校に向かう。転校生として挨拶をしないといけないから早めに家を出たせいか、周りには会社員くらいしかいない。
家から三十分間経った頃。これから通う高校がある駅の名前が聞こえて、微睡みから覚めた。
「やば…」
予定よりも数十分遅れて着いた高校は、もともと通っていたところよりも大きく、私なんか潰されてしまうんじゃないかと感じるくらいの威圧感があった。
“私立愛友高校”
友情と青春を重んじる校風でありつつ偏差値は七十と比較的高め。
(前の高校は頭悪かったからな…)
「テンコーセーの水野琴海?」
「え…。」
そこに立っていたのは、中学三年間ずっと同じクラスの玄弥だった。
同じクラスと言っても一年間に話すのは一回あれば多かったから、きっと覚えていない。
「転校生の水野琴海か、って聞いてんだけど」
私が中々返事しなかったから、今度はイライラしながら聞いてきた。
「うん、そうです」
「オッケ、ウチの担任から連れてこいって言われてんの。ついてきてくんね?」
「はい」
玄弥がいるってことは、あの人もいるのかな。
(会いたいなー)
家から三十分間経った頃。これから通う高校がある駅の名前が聞こえて、微睡みから覚めた。
「やば…」
予定よりも数十分遅れて着いた高校は、もともと通っていたところよりも大きく、私なんか潰されてしまうんじゃないかと感じるくらいの威圧感があった。
“私立愛友高校”
友情と青春を重んじる校風でありつつ偏差値は七十と比較的高め。
(前の高校は頭悪かったからな…)
「テンコーセーの水野琴海?」
「え…。」
そこに立っていたのは、中学三年間ずっと同じクラスの玄弥だった。
同じクラスと言っても一年間に話すのは一回あれば多かったから、きっと覚えていない。
「転校生の水野琴海か、って聞いてんだけど」
私が中々返事しなかったから、今度はイライラしながら聞いてきた。
「うん、そうです」
「オッケ、ウチの担任から連れてこいって言われてんの。ついてきてくんね?」
「はい」
玄弥がいるってことは、あの人もいるのかな。
(会いたいなー)

