======== この物語はあくまでもフィクションです =========
============== 主な登場人物 ================
物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
南出良(みなみでりょう)・・・転校生。千香乃と同じクラス。
片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。
物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。
辰巳一郎・・・アテロゴのウェイター。
辰巳泰子・・・アテロゴのウエイトレス。
物部栞・・・満百合の母。
片山真之介・・・片山耳鼻咽喉科クリニック院長。
==============================
==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
午後3時。喫茶店アテロゴ。
「ねえ、マスター。医療機関がお休みの時って、辛抱しなくちゃいけないの?」
悦子が媚びるように言った。
「そんなことはないよ、自治体によって『休日診療』の場所に行けば・・・そこにチラシ貼ってあるだろ?」
「マスター。チラシよりカレシ、ですよ。」と、辰巳が笑って言った。
「カレシ?そこに、申し訳なさそうに突っ立ってるヤツのことか?」
「喧嘩とかじゃないのよ、市民プールで・・・。」
「皆まで言うな。辰巳、片山クリニック知ってるよな。」
「ああ、時々、出前の注文ありますね。」
「・・・ああ、もしもし、アテロゴの物部ですが、実は・・・。」
会話は10分で済んだ。
「盆休みには違いないが、診てくれるって。継男のお母さんが勤める病院は?念の為聞くけど。」
「お盆休み。明後日まで。夜間救急で耳鼻科の先生は担当しないし。」
午後3時半。片山クリニック。
「道理で見かけない子だと思った。普段なら、お母さんが勤める病院の方か。辰巳君、ちょっと待っててくれ。すぐ済むから。継男君、最近風邪引いた?」
午後4時。喫茶店アテロゴ。
「炎症止めと処方して貰いました。外部薬局だと、薬剤師さん不在だと風邪薬処方しても薬貰えないから、って市販の風邪薬を指示して貰いました。ありがとうございました。」
そう言って、悦子と継男は帰って行った。
「もう、すっかり奥さん気取りだな。」と物部は笑った。
「いい勉強になりました。継男君は、風邪薬飲まずに我慢していたようです。風邪引くと中耳炎になりやすい、って初めて聞きました。」
「大人と子供は体が違うからな。で、来年だったな。」
「はい。将来、ミラクル9みたいになるといいですね。」
「ああ。」
午後5時。健太郎達が帰ってきた。
先日の「変なオジサン」の容態がよくなったと聞いて、お見舞いに行っていたのだ。
物部が継男の話をした。
「将来、ずっと悦子の尻の下だな。」と、悦司が言ってしまい、みどり、未玖、満百合、千香乃、めぐみが一斉に口撃を始めた。
おさむと健太郎と良が合図を送り、悦司は何度も土下座した。
「将来が楽しみだな、ミラクル9は。」と、物部が言い、栞と泰子がゲラゲラ笑った。
―完―
============== 主な登場人物 ================
物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。
南出良(みなみでりょう)・・・転校生。千香乃と同じクラス。
片山継男・・・一輪車大会で、悦子と争った。今はカレシ。悦子と婚約したばかりだが、頭が上がらない。
物部一朗太・・・喫茶店アテロゴのマスター。満百合の父。
辰巳一郎・・・アテロゴのウェイター。
辰巳泰子・・・アテロゴのウエイトレス。
物部栞・・・満百合の母。
片山真之介・・・片山耳鼻咽喉科クリニック院長。
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==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
午後3時。喫茶店アテロゴ。
「ねえ、マスター。医療機関がお休みの時って、辛抱しなくちゃいけないの?」
悦子が媚びるように言った。
「そんなことはないよ、自治体によって『休日診療』の場所に行けば・・・そこにチラシ貼ってあるだろ?」
「マスター。チラシよりカレシ、ですよ。」と、辰巳が笑って言った。
「カレシ?そこに、申し訳なさそうに突っ立ってるヤツのことか?」
「喧嘩とかじゃないのよ、市民プールで・・・。」
「皆まで言うな。辰巳、片山クリニック知ってるよな。」
「ああ、時々、出前の注文ありますね。」
「・・・ああ、もしもし、アテロゴの物部ですが、実は・・・。」
会話は10分で済んだ。
「盆休みには違いないが、診てくれるって。継男のお母さんが勤める病院は?念の為聞くけど。」
「お盆休み。明後日まで。夜間救急で耳鼻科の先生は担当しないし。」
午後3時半。片山クリニック。
「道理で見かけない子だと思った。普段なら、お母さんが勤める病院の方か。辰巳君、ちょっと待っててくれ。すぐ済むから。継男君、最近風邪引いた?」
午後4時。喫茶店アテロゴ。
「炎症止めと処方して貰いました。外部薬局だと、薬剤師さん不在だと風邪薬処方しても薬貰えないから、って市販の風邪薬を指示して貰いました。ありがとうございました。」
そう言って、悦子と継男は帰って行った。
「もう、すっかり奥さん気取りだな。」と物部は笑った。
「いい勉強になりました。継男君は、風邪薬飲まずに我慢していたようです。風邪引くと中耳炎になりやすい、って初めて聞きました。」
「大人と子供は体が違うからな。で、来年だったな。」
「はい。将来、ミラクル9みたいになるといいですね。」
「ああ。」
午後5時。健太郎達が帰ってきた。
先日の「変なオジサン」の容態がよくなったと聞いて、お見舞いに行っていたのだ。
物部が継男の話をした。
「将来、ずっと悦子の尻の下だな。」と、悦司が言ってしまい、みどり、未玖、満百合、千香乃、めぐみが一斉に口撃を始めた。
おさむと健太郎と良が合図を送り、悦司は何度も土下座した。
「将来が楽しみだな、ミラクル9は。」と、物部が言い、栞と泰子がゲラゲラ笑った。
―完―


