======== この物語はあくまでもフィクションです =========
 ============== 主な登場人物 ================
 物部満百合(まゆり)・・・物部一朗太と栞(しおり)の娘。
 久保田健太郎・・・久保田誠とあつこの息子。
 大文字おさむ・・・大文字伝子と学の息子。
 福本めぐみ・・・福本英二と祥子の娘。
 依田悦子・・・依田俊介と慶子の娘。
 服部千香乃(ちかの)・・・服部源一郎とコウの娘。
 南原未玖(みく)・・・南原龍之介と文子(ふみこ)の娘。
 山城みどり・・・山城順と蘭の娘。
 愛宕悦司・・・愛宕寛治とみちるの息子。

 愛宕寛治・・・悦司の父。警視庁警部。
 糸井仙治・・・久保田家執事。
 久保田誠・・・健太郎の父。警視庁警部補。
 久保田あつこ・・・健太郎の母。警視庁警視正。
 池上葉子・・・池上病院院長。
 真中瞳・・・池上病院看護師長。

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 ==ミラクル9とは、大文字伝子達の子供達が作った、サークルのことである。==
 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==

 午後7時。池上病院。病室。
 健太郎は、目を覚ました。
 「満百合。コールボタン。」と、おさむが指示した。
 「あ。そうか。」と、満百合が慌ててナースコールボタンを押した。
 瞳がやって来て、すぐに院長を呼びに行った。
 そして、院長が急いでやって来た。後に、あつこが控えている。
 「起きたか。幸せの王子。」と、あつこが言った。
 「あっちゃん、今の何かの洒落?」と、健太郎の父誠が言った。
 「童話だよ、父ちゃん。王子様の像の金箔を、方々の人につばめが運んであげるんだ。」「慈愛の物語だね。」横から、おさむが言った。
 「先生。点滴終ったら連れて帰りますね。」「当然よ。熱中症ごときで何日もベッド使って貰いたくないわ。」
 院長は、クスクスと笑う瞳と出て行った。
 「倉庫で、何を探していたの?健太郎。」あつこが尋ねた。
 「テニスボール。確か倉庫にあったと思って。」
 「あれは、とっくに糸井に処分させたわよ。亀裂が入ってしまったから。新しいのは、トレーニング場にあるわよ、沢山。でも、なんで?」
 「由美ちゃんがテニス始めたからだよね。」と、みどりが遠慮無く言った。」
 「ダメだよ、みどり。健太郎が由美ちゃんと仲いいって、おばさんに告げ口しちゃ。」
 「お前ら・・・黙ってろよ。」
 「明日から、特訓するわ、まこっちゃん。」「それがいいね。」
 ミラクル9の女子は、吹き出した。
 おさむと悦司は、声を揃えて「健太郎のストレート負け。」と言った。
 「熱中症の原因は、高温多湿の物置だけじゃ無さそうだな。調書に、そう書いておくよ。」と、入って来た愛宕警部は言った。
 ―完―