俺は、プールから顔を上げると、顔の水を手で拭って水上の方を見た。
水上はプールサイドから心配そうに俺の方を見ていた。
「大丈夫!?怪我しなかった?」
「一応水泳部だから、するわけない」
最初は心配そうにしていた水上だが、制服のままプールに入っている俺を見て、面白いのか笑い出した。
「いや、お前がビート板投げるからこんな事になってんだけど」
「ごめん!ごめん!まさか落ちると思わなくて。本当にごめんね」
謝りながら笑っているから、全然悪いと思ってなさそうだった。
「話しがあるんだけど!」
「さっきも聞いた。とりあえず上がってきなよ」
水上が、プールサイドから俺に手を差し伸べたが、俺はもうヤケクソで、このまま告白しようと思っていた。水泳部らしくていいかもしれないと、妙に納得していた。
「好きです。俺と付き合って!」
俺が大きな声で言うと、水上は手を差し伸べたまま固まっていた。
「へ?」驚き過ぎて意味がよくわかっていないみたいだった。
「好きなの!水上の事!」
「誰が?」 「俺が!」
水上は目をぱちぱちさせて考えていた。そして俺に言った。
「嘘じゃん!!」
(嘘、、、?)
まさかそんな返事が返ってくるとは思わなくて、こっちも驚いた。
「嘘なわけないだろーが、この状況で!プール飛び込んでんだぞ!」
「だって!嘘じゃん!ずっと茜先輩の事好きだったじゃん!いつも部活でもいちゃいちゃしてたし、花火大会でも先輩の方に行っちゃったし、クリスマスもウキウキしてデートに出かけたし!私を好きなんて素振り全然なかったよ?嘘じゃん!」
まさか、告白しているのに信じてもらえない事態に陥いるとは思っていなかった。
けれど、水上の言ってる事は正しい。信じてもらえなくても仕方なかった。
「ごめん!俺が悪かった!ずっと鈍感で傷つけて、でも気づいたから、、、気づいちゃったから、水上が一番大切だって、、、」
水上がまだ眉間に皺を寄せて怒った顔をしていたが、少し瞳が潤んでいた。
俺は水上の手を取ってプールサイドに上がると、そのまま水上を抱き寄せた。
「俺、水上と一緒に帰りたいし、じいちゃんの作った夕飯も一緒に食べたい。学校でも喋りたいし、ビート板も投げっこしたい」
水上は、俺に抱き寄せられてしばらく固まっていたが、そのうち俺の背中に手をまわして抱きついてきた。
「私を彼女にしたら、相当楽しいと思うよ?」
「、、、うん。知ってる」
" 心が震える"こんな瞬間は人生において何回経験できるんだろうか。きっと今日の事は何年たっても忘れないだろう。青い青い揺れるプールの横で俺達は初めて気持ちを伝えあった。きっと何度も思い返す度に出てくるのは、この塩素の匂いと、水上の泣いてるように笑っている笑顔だと思う。
「赤い糸掴み損ねたと思ってたよ」
水上が小さな声で呟いた。どうやって大事にしていこう。散々悲しませてきた水上をこれからは、俺の手で幸せにしたいとそう願っていた。
水上はプールサイドから心配そうに俺の方を見ていた。
「大丈夫!?怪我しなかった?」
「一応水泳部だから、するわけない」
最初は心配そうにしていた水上だが、制服のままプールに入っている俺を見て、面白いのか笑い出した。
「いや、お前がビート板投げるからこんな事になってんだけど」
「ごめん!ごめん!まさか落ちると思わなくて。本当にごめんね」
謝りながら笑っているから、全然悪いと思ってなさそうだった。
「話しがあるんだけど!」
「さっきも聞いた。とりあえず上がってきなよ」
水上が、プールサイドから俺に手を差し伸べたが、俺はもうヤケクソで、このまま告白しようと思っていた。水泳部らしくていいかもしれないと、妙に納得していた。
「好きです。俺と付き合って!」
俺が大きな声で言うと、水上は手を差し伸べたまま固まっていた。
「へ?」驚き過ぎて意味がよくわかっていないみたいだった。
「好きなの!水上の事!」
「誰が?」 「俺が!」
水上は目をぱちぱちさせて考えていた。そして俺に言った。
「嘘じゃん!!」
(嘘、、、?)
まさかそんな返事が返ってくるとは思わなくて、こっちも驚いた。
「嘘なわけないだろーが、この状況で!プール飛び込んでんだぞ!」
「だって!嘘じゃん!ずっと茜先輩の事好きだったじゃん!いつも部活でもいちゃいちゃしてたし、花火大会でも先輩の方に行っちゃったし、クリスマスもウキウキしてデートに出かけたし!私を好きなんて素振り全然なかったよ?嘘じゃん!」
まさか、告白しているのに信じてもらえない事態に陥いるとは思っていなかった。
けれど、水上の言ってる事は正しい。信じてもらえなくても仕方なかった。
「ごめん!俺が悪かった!ずっと鈍感で傷つけて、でも気づいたから、、、気づいちゃったから、水上が一番大切だって、、、」
水上がまだ眉間に皺を寄せて怒った顔をしていたが、少し瞳が潤んでいた。
俺は水上の手を取ってプールサイドに上がると、そのまま水上を抱き寄せた。
「俺、水上と一緒に帰りたいし、じいちゃんの作った夕飯も一緒に食べたい。学校でも喋りたいし、ビート板も投げっこしたい」
水上は、俺に抱き寄せられてしばらく固まっていたが、そのうち俺の背中に手をまわして抱きついてきた。
「私を彼女にしたら、相当楽しいと思うよ?」
「、、、うん。知ってる」
" 心が震える"こんな瞬間は人生において何回経験できるんだろうか。きっと今日の事は何年たっても忘れないだろう。青い青い揺れるプールの横で俺達は初めて気持ちを伝えあった。きっと何度も思い返す度に出てくるのは、この塩素の匂いと、水上の泣いてるように笑っている笑顔だと思う。
「赤い糸掴み損ねたと思ってたよ」
水上が小さな声で呟いた。どうやって大事にしていこう。散々悲しませてきた水上をこれからは、俺の手で幸せにしたいとそう願っていた。



