**開陵高校入学試験当日**
本当にアホだ。
自分でも、本当に馬鹿だとしか思えない。こんな重要な日に限って寝坊をする。
お袋は完全に予想していたんだろうな。昨日、夜勤に出る前に口を酸っぱくして俺に言った。
「絶対に、寝坊しないでよ!私は夜勤で朝いないんだから!あー!!なんで、こんな日に夜勤なのかしら!前もって休みとっておけばよかった!!」
その、詰めの甘さがまさに母親から見事に俺に受け継がれている気がする。
「大丈夫だよ、流石に遅刻するかよ。こんな重大な日に」
俺がそう言ってもお袋は全然信用していないのか、奥の部屋から大量の目覚まし時計を抱えてもってきた。
「十個ある!佳月、これ全てセットしなさい」
「はぁ〜!?やだよ!面倒くさい!馬鹿かよ、一つでいいわ!」
「一個じゃ、一回止めたら終わりでしょ?少しずつ時間ずらして十個全てかけておくのよ!」
お袋はそう言って、バタバタと準備をして夜勤に出掛けていった。お袋は近くの総合病院で看護師をしていて、夜勤の日は翌日の十時くらいにならないと帰ってこなかった。
面倒くさいと言いながら、俺はお袋に言われた通りに十個全ての目覚まし時計をセットした。
なのに、、、結局寝坊した。
「あああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
俺は朝、目を覚まして時計を確認した途端に絶叫した。一時間も起きる時間が遅かった。
よく見ると、目覚ましをセットした時間が一時間遅かった。
頭は完全にパニクって、何故だか知らないが、お袋に電話していた。勿論仕事中のお袋が電話に出るはずもなく、我に返り慌てて制服に着替えた。
家の鍵をかけるのも忘れて、団地を飛び出すとバス停に来たバスに飛び乗った。外はどんよりとしていて、今にも雪が降ってきそうな天気だった。
バスの座席に腰をかけると、完全に息があがっていた。ギリギリ間に合うか、、、?
俺はもう神に祈るしかなかった。次のバス停に止まった時、発車ギリギリの所で学生が飛び乗ってきた。
隣り町の中学の制服を着ているその女子中学生は走ってきたのか、息を切らせてバスに乗ってきた。
(ひょっとして同士か、、、?)
髪の毛を二つに結えて、青いチェックのマフラーをしていた。俺と同じように、落ち着かないように、両手を握っていた。
入試当日に寝坊する奴は、俺だけじゃないんだと何故かホッとした。
その時順調に進んでいたバスが急に止まった。
本当にアホだ。
自分でも、本当に馬鹿だとしか思えない。こんな重要な日に限って寝坊をする。
お袋は完全に予想していたんだろうな。昨日、夜勤に出る前に口を酸っぱくして俺に言った。
「絶対に、寝坊しないでよ!私は夜勤で朝いないんだから!あー!!なんで、こんな日に夜勤なのかしら!前もって休みとっておけばよかった!!」
その、詰めの甘さがまさに母親から見事に俺に受け継がれている気がする。
「大丈夫だよ、流石に遅刻するかよ。こんな重大な日に」
俺がそう言ってもお袋は全然信用していないのか、奥の部屋から大量の目覚まし時計を抱えてもってきた。
「十個ある!佳月、これ全てセットしなさい」
「はぁ〜!?やだよ!面倒くさい!馬鹿かよ、一つでいいわ!」
「一個じゃ、一回止めたら終わりでしょ?少しずつ時間ずらして十個全てかけておくのよ!」
お袋はそう言って、バタバタと準備をして夜勤に出掛けていった。お袋は近くの総合病院で看護師をしていて、夜勤の日は翌日の十時くらいにならないと帰ってこなかった。
面倒くさいと言いながら、俺はお袋に言われた通りに十個全ての目覚まし時計をセットした。
なのに、、、結局寝坊した。
「あああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
俺は朝、目を覚まして時計を確認した途端に絶叫した。一時間も起きる時間が遅かった。
よく見ると、目覚ましをセットした時間が一時間遅かった。
頭は完全にパニクって、何故だか知らないが、お袋に電話していた。勿論仕事中のお袋が電話に出るはずもなく、我に返り慌てて制服に着替えた。
家の鍵をかけるのも忘れて、団地を飛び出すとバス停に来たバスに飛び乗った。外はどんよりとしていて、今にも雪が降ってきそうな天気だった。
バスの座席に腰をかけると、完全に息があがっていた。ギリギリ間に合うか、、、?
俺はもう神に祈るしかなかった。次のバス停に止まった時、発車ギリギリの所で学生が飛び乗ってきた。
隣り町の中学の制服を着ているその女子中学生は走ってきたのか、息を切らせてバスに乗ってきた。
(ひょっとして同士か、、、?)
髪の毛を二つに結えて、青いチェックのマフラーをしていた。俺と同じように、落ち着かないように、両手を握っていた。
入試当日に寝坊する奴は、俺だけじゃないんだと何故かホッとした。
その時順調に進んでいたバスが急に止まった。



