その日の帰りのバスを待つ間、俺は水上にその話しをしてみた。
「ああ、風ちゃん自分が同性愛者って事を隠したりしないんだよね」
「凄いよなぁって思った。長田もびっくりしてたよな」
俺が、加藤の立場だったら、加藤のように隠さず堂々とする事ができただろうか。想像してみると、多分無理な気がしていた。
「そうだね。昔はそれでイジメにあったりもしたらしいんだけど。ほら、今はあんなに身体が大きいし。風ちゃん優しいけど、あれだけの巨漢だと皆んな虐めるって発想になれないよね?一発殴られたら、死にそうじゃない?」
「そうだな。返り討ちにあっても勝てない気がするよな」
やっぱり、男にとって身体の大きさは有利に働く時があるのかもしれないと思った。その時、俺の頭に小さくてガリガリの飯田の姿が頭に浮かんだ。飯田も、加藤くらいに身体が大きければ、虐めになんかあわなかったのだろうか?
「まぁさ、本当は人の性的趣向の事でからかったり、イジメる方がおかしいんだけどさ」
水上は足元にあった小石を綺麗に高く蹴り上げた。
「この地球上に生きている人間には、いろんな特徴の人間がいて、皆んな必ずちょっとずつ変ってて、私はその変わってる所を好きになれなかったとしても、馬鹿にせずに受け入れる事ができる、大きな人間になりたいなぁって思う」
水上はそう言うと、また小石を蹴り上げた。小石は大きく跳ね上がり、おいてあった、空の植木鉢の中へ入った。
「私、凄い!石蹴りの神かも!」
俺の方を振り返って笑う水上の顔に夕陽が差していた。その姿が神々しくて、水上が本当に神様なんじゃないかと、馬鹿みたいな事を考えた。
「成瀬君もやってみてよ!勝負しよう!ジュースかけて」
「ジュースはかけない!どうせまた大量のコンポタ机に置いとくんだろ?」
「えー!賭けないと盛り上がりにかけるよ!」
俺と、水上がそんな言い合いをしていると、中庭からドサッという物音が聞こえた。俺と水上は顔を見合わせて、中庭の方へ行ってみた。
中庭の奥の方にいたのは、飯田とこの間も飯田をかつあげしていたグループだった。
飯田は、殴られて座りこんでいて、財布を取られていた。
俺が出て行こうとしたら、水上が俺の腕を掴んだ。
「何だよ」
「やめておこう、出ていくの」
水上は、殴られている飯田を真顔で見つめて言った。俺は訳がわからなかった、この間は助けろって言ったのに、今日は何故助けるなと言うのか。
「自分で何とかしないと、永遠に殴られるままだよ」
「でも、自分じゃどうにも出来ないから困ってるんだろ?」
「飯田君いっさい反抗もしないじゃん。自分の意思を相手に見せないと、どんどんエスカレートしていくばかりだよ」
確かに見ていると、飯田は無表情で何も抵抗していなかった。
「でもさ、やっぱり何もしないわけにいかないよね」
「え?」
そう言うと水上は物凄く大きな声で叫んだ。
「わぁぁぁぁあー!!!!!」
そう言って、財布を持っているリーダー格の奴に突進していった。
「ああ、風ちゃん自分が同性愛者って事を隠したりしないんだよね」
「凄いよなぁって思った。長田もびっくりしてたよな」
俺が、加藤の立場だったら、加藤のように隠さず堂々とする事ができただろうか。想像してみると、多分無理な気がしていた。
「そうだね。昔はそれでイジメにあったりもしたらしいんだけど。ほら、今はあんなに身体が大きいし。風ちゃん優しいけど、あれだけの巨漢だと皆んな虐めるって発想になれないよね?一発殴られたら、死にそうじゃない?」
「そうだな。返り討ちにあっても勝てない気がするよな」
やっぱり、男にとって身体の大きさは有利に働く時があるのかもしれないと思った。その時、俺の頭に小さくてガリガリの飯田の姿が頭に浮かんだ。飯田も、加藤くらいに身体が大きければ、虐めになんかあわなかったのだろうか?
「まぁさ、本当は人の性的趣向の事でからかったり、イジメる方がおかしいんだけどさ」
水上は足元にあった小石を綺麗に高く蹴り上げた。
「この地球上に生きている人間には、いろんな特徴の人間がいて、皆んな必ずちょっとずつ変ってて、私はその変わってる所を好きになれなかったとしても、馬鹿にせずに受け入れる事ができる、大きな人間になりたいなぁって思う」
水上はそう言うと、また小石を蹴り上げた。小石は大きく跳ね上がり、おいてあった、空の植木鉢の中へ入った。
「私、凄い!石蹴りの神かも!」
俺の方を振り返って笑う水上の顔に夕陽が差していた。その姿が神々しくて、水上が本当に神様なんじゃないかと、馬鹿みたいな事を考えた。
「成瀬君もやってみてよ!勝負しよう!ジュースかけて」
「ジュースはかけない!どうせまた大量のコンポタ机に置いとくんだろ?」
「えー!賭けないと盛り上がりにかけるよ!」
俺と、水上がそんな言い合いをしていると、中庭からドサッという物音が聞こえた。俺と水上は顔を見合わせて、中庭の方へ行ってみた。
中庭の奥の方にいたのは、飯田とこの間も飯田をかつあげしていたグループだった。
飯田は、殴られて座りこんでいて、財布を取られていた。
俺が出て行こうとしたら、水上が俺の腕を掴んだ。
「何だよ」
「やめておこう、出ていくの」
水上は、殴られている飯田を真顔で見つめて言った。俺は訳がわからなかった、この間は助けろって言ったのに、今日は何故助けるなと言うのか。
「自分で何とかしないと、永遠に殴られるままだよ」
「でも、自分じゃどうにも出来ないから困ってるんだろ?」
「飯田君いっさい反抗もしないじゃん。自分の意思を相手に見せないと、どんどんエスカレートしていくばかりだよ」
確かに見ていると、飯田は無表情で何も抵抗していなかった。
「でもさ、やっぱり何もしないわけにいかないよね」
「え?」
そう言うと水上は物凄く大きな声で叫んだ。
「わぁぁぁぁあー!!!!!」
そう言って、財布を持っているリーダー格の奴に突進していった。



