カブさんが、いなくなって。
何となく皆んな、寂しそうな日々が続いていた。
いつも、そこにいて穏やかに笑っていたカブさんがいなくなると、家族を亡くしたように心にぽっかり穴があいた。
そんなある日、俺と玲は初めてのデートらしい、デートをする事になった。
いつも一緒にいるんだから、別にそんな事しなくてもいいんじゃないかと俺は思ったが、玲はそういう恋人らしい事がしてみたいとうるさかったので、玲の希望を叶える事にした。
初めに、二人で島唯一のショッピングモールで買い物をした。
玲が服を買いたいと言ったのだ。
でも玲は「これじゃない。あれじゃない」と言って、なかなか決められないようだった。
「これいいじゃん!」
と俺が言っても「派手さが足りないよ!もっと目立つやつがいい!」と言って、なかなか納得しなかった。
結局、玲が選んだのは、真っ赤なワンピースだった。確かに、目立つし派手だ。
「玲このワンピース着てどこ行くんだよ。
こんなの島で着てたら、目立ってしょうがないぞ」
「いいの!目立ちたいから!」と言うので、まあいいやと思って放って置く事にした。
その後は、二人でランチをした。
玲は海鮮が大好きなので、海沿いのシーフードのレストランへ行った。
レストランに入って、メニューを見ていると、
店員に話しかけられた。
『この間のフェスで歌ってたボーカルは君だろ?最高にいかしてたぜ!またライブがあったら教えてくれよ!』
と言ってくれた。
俺は素直に嬉しかった。国籍も人種も違うが、音楽という共通のものであの瞬間は繋がる事が出来た。
その事に感動していた。
「凄いね、シンジもうファンが出来たみたいだね。良いなあ、私も負けてられないなぁ」
「玲の絵なら直ぐにファンがつくだろ」
「わからないよ、私の絵はちょっと独創的だから。額に入れて飾りたいって思ってもらえるかな」
「俺は飾りたいけど、部屋の一番目立つ所に、高い額にいれて飾っておきたい」
「じゃあ、シンジに高値で売りつけなきゃだめだね」
玲がそう言ってイタズラそうに笑う。
レストランの前には綺麗な砂浜と海が広がっていた。
サーファーが何人かいてサーフィンを楽しんでいた。
大きな波がとめどなく生まれて、上手に波に乗って行く。
その姿を見た玲が「いいなぁ」と呟いた。
何となく皆んな、寂しそうな日々が続いていた。
いつも、そこにいて穏やかに笑っていたカブさんがいなくなると、家族を亡くしたように心にぽっかり穴があいた。
そんなある日、俺と玲は初めてのデートらしい、デートをする事になった。
いつも一緒にいるんだから、別にそんな事しなくてもいいんじゃないかと俺は思ったが、玲はそういう恋人らしい事がしてみたいとうるさかったので、玲の希望を叶える事にした。
初めに、二人で島唯一のショッピングモールで買い物をした。
玲が服を買いたいと言ったのだ。
でも玲は「これじゃない。あれじゃない」と言って、なかなか決められないようだった。
「これいいじゃん!」
と俺が言っても「派手さが足りないよ!もっと目立つやつがいい!」と言って、なかなか納得しなかった。
結局、玲が選んだのは、真っ赤なワンピースだった。確かに、目立つし派手だ。
「玲このワンピース着てどこ行くんだよ。
こんなの島で着てたら、目立ってしょうがないぞ」
「いいの!目立ちたいから!」と言うので、まあいいやと思って放って置く事にした。
その後は、二人でランチをした。
玲は海鮮が大好きなので、海沿いのシーフードのレストランへ行った。
レストランに入って、メニューを見ていると、
店員に話しかけられた。
『この間のフェスで歌ってたボーカルは君だろ?最高にいかしてたぜ!またライブがあったら教えてくれよ!』
と言ってくれた。
俺は素直に嬉しかった。国籍も人種も違うが、音楽という共通のものであの瞬間は繋がる事が出来た。
その事に感動していた。
「凄いね、シンジもうファンが出来たみたいだね。良いなあ、私も負けてられないなぁ」
「玲の絵なら直ぐにファンがつくだろ」
「わからないよ、私の絵はちょっと独創的だから。額に入れて飾りたいって思ってもらえるかな」
「俺は飾りたいけど、部屋の一番目立つ所に、高い額にいれて飾っておきたい」
「じゃあ、シンジに高値で売りつけなきゃだめだね」
玲がそう言ってイタズラそうに笑う。
レストランの前には綺麗な砂浜と海が広がっていた。
サーファーが何人かいてサーフィンを楽しんでいた。
大きな波がとめどなく生まれて、上手に波に乗って行く。
その姿を見た玲が「いいなぁ」と呟いた。



