その日は、朝から良い天気だった。
窓から差し込む光で目を覚ますと、まだ朝の五時すぎだった。
俺はベッドから起きて、部屋の窓を開けた。
その瞬間、朝の空気と、波の音が耳に入ってきた。
海の方に目をやると、白いワンピースを着た女の子が散歩をしていた。
こんなに朝早くに散歩している人間がいた事にも驚いたが、真っ白い肌に、白いワンピースを着て踊るように歩いている姿がまるで妖精のように見えた。
俺は、一目見た時から、それが玲だとすぐに気がついた。一瞬夢を見ている気分だった。
玲がやっと元気になったのだ、俺は気持ちが高鳴り、すぐに海岸の方へ降りていき、玲に声をかけた。
「玲!」
俺が声をかけると、玲がこっちを向き笑っている。
「シンジ!おはよう!朝はやいね!」
俺は、玲の顔をみて心底安心した自分がいた。
また元気な玲に会えた事がただ嬉しかった。
「お前も随分朝はやいじゃん」
「だってさ、私一週間以上ずーーーーっとベッドで横になってたんだよ?
もう良い加減動きたくて、動きたくて仕方なかったよ!
毎日毎日、天井のシミを数えては寝るを繰り返しだよ?耐えられる?」
俺はいつもの、玲を見て思わず笑う。
「それは耐えられないな」
「でしょ?クマが安静に安静にってうるさいからさぁ」
「もう体調良いのか?」
「うん!私は普通って事がないんだよ。
大抵何処か悪いの。でも、それが私にとっての普通なんだよ。だから大丈夫!」
俺は、玲の説明を聞いても、はたしてそれが、良いのか悪いのかわからなかった。
とりあえず見た目には、元気そうだから良かった。
パシャっ!
玲が俺に水をかけてくる。
「つめてっ」俺が言うと、玲が笑いながら言う。
「クマに、私の病気の事聞いた?」
「ああ………」
俺はなんとなく、気まずい思いで頷く。
「なんか、嫌になるよね。私、この名前がそもそも良くないと思うんだよ。『レイ』って、お化けみたいじゃない?いかにも死にそうな名前だよ」
「そうか?良い名前だと思うけど………」
「いやいや、絶対だめだって、クマのミスだと思うんだよね」
そう言って玲は朝焼けに染まる海を眺める。
「シンジ、、、私、死ぬかもしれないよ」
窓から差し込む光で目を覚ますと、まだ朝の五時すぎだった。
俺はベッドから起きて、部屋の窓を開けた。
その瞬間、朝の空気と、波の音が耳に入ってきた。
海の方に目をやると、白いワンピースを着た女の子が散歩をしていた。
こんなに朝早くに散歩している人間がいた事にも驚いたが、真っ白い肌に、白いワンピースを着て踊るように歩いている姿がまるで妖精のように見えた。
俺は、一目見た時から、それが玲だとすぐに気がついた。一瞬夢を見ている気分だった。
玲がやっと元気になったのだ、俺は気持ちが高鳴り、すぐに海岸の方へ降りていき、玲に声をかけた。
「玲!」
俺が声をかけると、玲がこっちを向き笑っている。
「シンジ!おはよう!朝はやいね!」
俺は、玲の顔をみて心底安心した自分がいた。
また元気な玲に会えた事がただ嬉しかった。
「お前も随分朝はやいじゃん」
「だってさ、私一週間以上ずーーーーっとベッドで横になってたんだよ?
もう良い加減動きたくて、動きたくて仕方なかったよ!
毎日毎日、天井のシミを数えては寝るを繰り返しだよ?耐えられる?」
俺はいつもの、玲を見て思わず笑う。
「それは耐えられないな」
「でしょ?クマが安静に安静にってうるさいからさぁ」
「もう体調良いのか?」
「うん!私は普通って事がないんだよ。
大抵何処か悪いの。でも、それが私にとっての普通なんだよ。だから大丈夫!」
俺は、玲の説明を聞いても、はたしてそれが、良いのか悪いのかわからなかった。
とりあえず見た目には、元気そうだから良かった。
パシャっ!
玲が俺に水をかけてくる。
「つめてっ」俺が言うと、玲が笑いながら言う。
「クマに、私の病気の事聞いた?」
「ああ………」
俺はなんとなく、気まずい思いで頷く。
「なんか、嫌になるよね。私、この名前がそもそも良くないと思うんだよ。『レイ』って、お化けみたいじゃない?いかにも死にそうな名前だよ」
「そうか?良い名前だと思うけど………」
「いやいや、絶対だめだって、クマのミスだと思うんだよね」
そう言って玲は朝焼けに染まる海を眺める。
「シンジ、、、私、死ぬかもしれないよ」



