晴天率90%を誇るこの島で、俺が来てから、こんなに荒れた天気は初めてだった。
横殴りの雨が吹き荒れて、海も真っ黒に大きく唸っている。
朝起きると、俺は階段を降りてキッチンへ行った。いつもいるはずの玲がいない。熊さん一人で朝食の準備をしていた。
「おはようございます。玲はまだ起きてないんですか?」
俺が熊さんに尋ねると、熊さんは調理の手を止めずに言う。
「ちょっと、具合が悪いんだ。部屋で休んでる」
「へえ?風邪かなんかですか?」
「………まあ、そんな様なもんだ」
熊さんが歯切れの悪い返答をする。その台風は二、三日で過ぎていった。
特に被害もなく、過ぎて行ったが、、、
玲の体調は戻らず、皆んなの前に姿を表すことはなかった。
「流石にこんなに寝込むなんて、おかしくないですか?玲さん、本当は何かあったのかな?」
イゾンが俺に言ってくる。イゾンはなかなか姿を表さない玲の事を心配していた。
しかし、俺に言われても、なんでこんなに長く、玲の体調が悪いのかわからない。
熊さんにも、くわしくは聞けない雰囲気だった。
最初は俺も、何とも思っていなかったが、日が経つにつれ、何故かどんどん不安になってきた。
気がつくと俺は自然と玲の顔がみたいと思っていた。
自分でも、こんな事を思うなんて、自分が不思議だった。
何故こんな気持ちになるのか、別に玲に対して恋愛感情を抱いているというわけではない。
ただ、なんとなく玲の顔がみたいと強く思った。
そんな事を思っていたある日、ホテルに一人の客がきた。
それは律だった───
横殴りの雨が吹き荒れて、海も真っ黒に大きく唸っている。
朝起きると、俺は階段を降りてキッチンへ行った。いつもいるはずの玲がいない。熊さん一人で朝食の準備をしていた。
「おはようございます。玲はまだ起きてないんですか?」
俺が熊さんに尋ねると、熊さんは調理の手を止めずに言う。
「ちょっと、具合が悪いんだ。部屋で休んでる」
「へえ?風邪かなんかですか?」
「………まあ、そんな様なもんだ」
熊さんが歯切れの悪い返答をする。その台風は二、三日で過ぎていった。
特に被害もなく、過ぎて行ったが、、、
玲の体調は戻らず、皆んなの前に姿を表すことはなかった。
「流石にこんなに寝込むなんて、おかしくないですか?玲さん、本当は何かあったのかな?」
イゾンが俺に言ってくる。イゾンはなかなか姿を表さない玲の事を心配していた。
しかし、俺に言われても、なんでこんなに長く、玲の体調が悪いのかわからない。
熊さんにも、くわしくは聞けない雰囲気だった。
最初は俺も、何とも思っていなかったが、日が経つにつれ、何故かどんどん不安になってきた。
気がつくと俺は自然と玲の顔がみたいと思っていた。
自分でも、こんな事を思うなんて、自分が不思議だった。
何故こんな気持ちになるのか、別に玲に対して恋愛感情を抱いているというわけではない。
ただ、なんとなく玲の顔がみたいと強く思った。
そんな事を思っていたある日、ホテルに一人の客がきた。
それは律だった───



