歯車が一つ狂うと、全てが崩れ落ちるように上手くいかなくなる。
人生はあれよあれよ言う間に、転落していく。
元々俺の人生なんて大したもんじゃなかった。
今更どうなろうと、知ったこっちゃない。

 俺はバンドを辞めて、ギターも弾かなくなった。
あんなに毎日毎日狂ったようにギターを弾いていたのに、俺はギターを触る事もしなくなった。
何かを成し遂げるのに一番重要な事はなんだろうか?
 いくら、センスや才能があったとしても夢が叶うとは限らない。
自分のやっている事に疑心暗鬼になった時点で夢は逃げていく。

 絶対に叶えると熱い情熱を持ち続けられない限り、夢なんて叶わない。


  俺にはその情熱がなかった。


 もう何処を探しても、そんな物俺の中からは湧き出てこなかった。

 俺のそれからの生活は目を当てられたものではなかった。
この五年間、ひたすらにバンドと音楽にだけ時間を注ぎ込んできた。
それがなくなってしまったら、俺は何をしたらいいかわからなくなってしまった。

 暇潰しにパチンコに行って、大半の時間をそこで無意味に過ごした。
何かを始めようとか、働こうとか、そんな気が全くおきなかった。
かろうじて、コンビニのバイトだけは行っていたが、稼いだ金はパチンコで直ぐにすってしまった。