バスを何とか待って、最寄りの駅で降りると電車を乗り継いで病院の最寄り駅で降りた。そしてすぐにタクシーに乗って病院まで走った。
気づいたらもう夕方になっていた。私は病院のロビーを抜けると、慣れた足で脳神経外科の病棟まで行った。足がガクガクと震えていた。
ここの病院に入院している自体で軽症なはずがなかった。
悪い方にしか考えられなかった、、、。
私は息を切らしながらナースステーションまで走ると宮下さんを探した。
近くにいる看護師をつかまえて、私は話しかけた。
「宮下さん、、、宮下さん何処にいますか?」
私の勢いに看護師は、少し驚いていた。
「宮下さん?今ちょっと検査部に行ってるけど、どうしたの?大丈夫?」
私のただならぬ勢いに、看護師は心配した表情をした。けれど、私はそれ所じゃなかった。早く宮下さんに会って永斗君の事を聞きたかった。早く、、、早く、、、
(何処にいるの!宮下さん!!)
「七奈ちゃん?何やってるの、、、?」
後ろから宮下さんの声がして、私はすぐに振り返った。宮下さんはびっくりした顔をして、私の顔を見つめていた。
「宮下さん、、、」私は言葉に出した途端、涙が溢れてきた。胸がどきどきして、どうにかなりそうだった。身体中が震えて、汗をかいていた。
「大丈夫、、、?何があったの?」
様子のおかしい私に、宮下さんがかけよった。
私は膝が崩れ落ちそうなのを、何とか耐えて言った。
「永斗君、ここにいるの?、、、入院してるの?」
宮下さんは、すぐにはっとした顔になって、一度大きく唾を飲み込むと、私に向かって静かに言った。
「七奈ちゃん、、、全部思い出したの?」
"七奈ちゃん、、、全部思い出したの?"
宮下さんの言葉が、私の頭で反響して深く響いた。
私は一体何を忘れていたの、、、?
頭の中の霧が晴れていくように、永斗君の笑顔が思い浮かんだ。それは、キャンプ場の永斗君ではなく、病院着を着た、少し若い永斗だった、、、。
ちょっと待って、、、待って、、、?
「私、、、永斗をずっと忘れていたの?」
宮下さんがゆっくり頷いた。
待ってよ、、、。そんな事、、、
「手術の後遺症でね、、、。行こう。永斗君ずっと七奈ちゃんの事待ってたよ」
私の頭の中のもやがちょっとずつ晴れていき、私は徐々に、私の頭の中の隅にあった記憶が蘇ってきた。古いモノクロ映画のように、その記憶は徐々に鮮明になっていった。
宮下さんが連れてきた病室の名札に、確かに"一ノ瀬 永斗"と書かれていた。
宮下さんが扉を開くと、中には大きな身体をした人が、ベッドの横に座っていた。
その人がゆっくり振り返り、私を見て驚いた顔をして「七奈ちゃん、、、」と呟いた。
私はその優しそうな顔で、すぐにそれが誰だかわかった、、、。
「永斗パパ、、、?」
永斗パパは私の言葉が信じられないように言った。
「七奈ちゃん、思い出したのか?」
私は、止めどなく溢れ出る涙を止める事ができないまま「うん、、、」と頷いた。
「そうか、、、永斗良かったな。七奈ちゃん来てくれたぞ、、、」
永斗パパが涙ぐみながら、ベッドに横たわる永斗にそう言った。
永斗の側に行くと、永斗は元気だった頃が嘘のように、痩せて真っ白い顔をして目を閉じていた。
私は現実が受け入れられずに、膝から崩れ落ちた。
見た瞬間にわかった、、、永斗の時間がもう幾分もない事を、、、心電図モニターの音がそれを知らせるように病室に鳴り響いていた。
「永斗、、、永斗、、、」
私はベッドの横で名前を呼ぶ事しか出来なかった。こんなに大事な人を、何故今まで忘れて生きてきたの?
こんなに愛してくれた人を私は忘れてずっと生きてきた、、、。
もっと早く、もっと早く、私の眠っていた記憶を呼び起こして欲しかった───────
気づいたらもう夕方になっていた。私は病院のロビーを抜けると、慣れた足で脳神経外科の病棟まで行った。足がガクガクと震えていた。
ここの病院に入院している自体で軽症なはずがなかった。
悪い方にしか考えられなかった、、、。
私は息を切らしながらナースステーションまで走ると宮下さんを探した。
近くにいる看護師をつかまえて、私は話しかけた。
「宮下さん、、、宮下さん何処にいますか?」
私の勢いに看護師は、少し驚いていた。
「宮下さん?今ちょっと検査部に行ってるけど、どうしたの?大丈夫?」
私のただならぬ勢いに、看護師は心配した表情をした。けれど、私はそれ所じゃなかった。早く宮下さんに会って永斗君の事を聞きたかった。早く、、、早く、、、
(何処にいるの!宮下さん!!)
「七奈ちゃん?何やってるの、、、?」
後ろから宮下さんの声がして、私はすぐに振り返った。宮下さんはびっくりした顔をして、私の顔を見つめていた。
「宮下さん、、、」私は言葉に出した途端、涙が溢れてきた。胸がどきどきして、どうにかなりそうだった。身体中が震えて、汗をかいていた。
「大丈夫、、、?何があったの?」
様子のおかしい私に、宮下さんがかけよった。
私は膝が崩れ落ちそうなのを、何とか耐えて言った。
「永斗君、ここにいるの?、、、入院してるの?」
宮下さんは、すぐにはっとした顔になって、一度大きく唾を飲み込むと、私に向かって静かに言った。
「七奈ちゃん、、、全部思い出したの?」
"七奈ちゃん、、、全部思い出したの?"
宮下さんの言葉が、私の頭で反響して深く響いた。
私は一体何を忘れていたの、、、?
頭の中の霧が晴れていくように、永斗君の笑顔が思い浮かんだ。それは、キャンプ場の永斗君ではなく、病院着を着た、少し若い永斗だった、、、。
ちょっと待って、、、待って、、、?
「私、、、永斗をずっと忘れていたの?」
宮下さんがゆっくり頷いた。
待ってよ、、、。そんな事、、、
「手術の後遺症でね、、、。行こう。永斗君ずっと七奈ちゃんの事待ってたよ」
私の頭の中のもやがちょっとずつ晴れていき、私は徐々に、私の頭の中の隅にあった記憶が蘇ってきた。古いモノクロ映画のように、その記憶は徐々に鮮明になっていった。
宮下さんが連れてきた病室の名札に、確かに"一ノ瀬 永斗"と書かれていた。
宮下さんが扉を開くと、中には大きな身体をした人が、ベッドの横に座っていた。
その人がゆっくり振り返り、私を見て驚いた顔をして「七奈ちゃん、、、」と呟いた。
私はその優しそうな顔で、すぐにそれが誰だかわかった、、、。
「永斗パパ、、、?」
永斗パパは私の言葉が信じられないように言った。
「七奈ちゃん、思い出したのか?」
私は、止めどなく溢れ出る涙を止める事ができないまま「うん、、、」と頷いた。
「そうか、、、永斗良かったな。七奈ちゃん来てくれたぞ、、、」
永斗パパが涙ぐみながら、ベッドに横たわる永斗にそう言った。
永斗の側に行くと、永斗は元気だった頃が嘘のように、痩せて真っ白い顔をして目を閉じていた。
私は現実が受け入れられずに、膝から崩れ落ちた。
見た瞬間にわかった、、、永斗の時間がもう幾分もない事を、、、心電図モニターの音がそれを知らせるように病室に鳴り響いていた。
「永斗、、、永斗、、、」
私はベッドの横で名前を呼ぶ事しか出来なかった。こんなに大事な人を、何故今まで忘れて生きてきたの?
こんなに愛してくれた人を私は忘れてずっと生きてきた、、、。
もっと早く、もっと早く、私の眠っていた記憶を呼び起こして欲しかった───────



