一人でキャンプに行きたいなんて言ったら、母は絶対に反対すると思っていたが、宮下さんに勧められたキャンプ場を見せると、意外にも反対しなかった。
「いいんじゃない?キャンプ道具なら智樹が一式持ってるから借りたらいいわよ」
そして、キャンプ場まで車で送ってくれると言ってきた。私は拍子抜けしたが、動画などで予習をしながら、キャンプの準備をした。
キャンプ場までは、東京の実家から車で二時間くらいかかった。
生憎の曇り空だったが、雨が降っていないだけでよしとした。
富士山の裾野にあるキャンプ場は、標高の高い樹海の中にあった。
驚いたのは、受付のある管理棟は廃校になった小学校を使っていた。
富士山の裾野にあっても、雲がかかっていて、この日は富士山を全く見る事が出来なかった。
「凄い場所ね〜確かに自然が豊かだわ!宮下さんは一人でいつもこんな所でキャンプしてるのねぇ」
確かに、見渡す限り森に囲まれた、広大な自然の中にあるキャンプ場だった。私は生まれて初めてのキャンプに、しかも一人でのソロキャンプに緊張していた。
母が車から、荷物を下ろすのを手伝ってくれた。荷物といってもそこまで、多くはなかった。一人用のテントなんて、こんなに小さいんだと初めて知った。全て、一つのリュックに収まった。
「一応二泊するから、帰りはバスと電車で帰るからいいよ?」
私が母に遠慮して言うと、母が怒った顔をした。
「遠慮しない!心配だから迎えにくるから!」
そう言い残して車で去っていってしまった。
私が少し緊張しながら、管理棟の廃校へ入っていくと、おじいさんが一人で受付の椅子に座っていた。受付は元々職員室だったらしく、職員室のプレートが下がったままで、面白かった。
「すみません。私予約した瀬川と申します」
私がそう言うと、おじいさんはにこにこしながら話しかけてきた。
「お待ちしていましたよ。ようこそいらっしゃいました。じゃあ、、、えーっとこちらに記入をお願いします」
おじいさんはそう言って、宿泊者の申込書を渡してきた。白い髭をはやして、ニット帽を被った優しそうな管理人さんで、私はほっとして安心した。おじいさんは詳しくテントを張る場所から、調理場、トイレやシャワー室の場所などを案内してくれた。
少し不安になったのは、今日の宿泊者は私だけと言われた事だ。平日ど真ん中の梅雨時期で、お客さんが少ないのかもしれない。
管理人さんに言われた場所に、私はテントを張ることにした。
もちろん、テントなんて張った事はなかったが、智樹さんが貸してくれたテントは一人様で小さい物だし、すぐに張れるだろうと、少し舐めていた。
テントの張り方の動画を見ながら、私は順番通りにやっていくが、かなり苦戦していた。
「スリーブ、、、?スリーブって何?何処の事?」
道具の専門の言葉がわからないし、ポールをはめる場所もよくわからなかった。
そして最悪な事に強い突風が吹いて、テントをたてようとすると、風に飛ばされてしまうので、何回も飛ばされたテントを捕まえにいってを繰り返していた。
気づいたら二時間くらいはたっていた。
「もうやだ!!無理!!」
私は完全に一人で根をあげていた。いきなり一人でキャンプはハードルが高すぎたのだ。
私はすでに帰りたくなっていた。辺りはだんだん暗くなっていたし、早くテントを張らなきゃいけなかったが、強風が邪魔をする。
、、、そして最悪な事が起きた。
ポールを少ししならせてピンに挿し込むのだが、固くてなかなかさせなかった。
何度やっても、させる気がしなくて途方にくれていた時、ポキっという音がして、嫌な予感がした。ポールが完全に折れていた、、、。
「えーーーー!?」
私は一人で絶叫していた。完全に、折れてしな垂れているポールをみて、もはや泣きそうだった。智樹さんのテントを壊してしまった事もだし、これじゃぁ、完全にテントを張る事は不可能だ、、、今日はどうする?何処で眠るの?
一人で頭をフル回転しながら考えていると、後ろから笑い声が聞こえた。
「どうしたの?大丈夫ですか?」
「いいんじゃない?キャンプ道具なら智樹が一式持ってるから借りたらいいわよ」
そして、キャンプ場まで車で送ってくれると言ってきた。私は拍子抜けしたが、動画などで予習をしながら、キャンプの準備をした。
キャンプ場までは、東京の実家から車で二時間くらいかかった。
生憎の曇り空だったが、雨が降っていないだけでよしとした。
富士山の裾野にあるキャンプ場は、標高の高い樹海の中にあった。
驚いたのは、受付のある管理棟は廃校になった小学校を使っていた。
富士山の裾野にあっても、雲がかかっていて、この日は富士山を全く見る事が出来なかった。
「凄い場所ね〜確かに自然が豊かだわ!宮下さんは一人でいつもこんな所でキャンプしてるのねぇ」
確かに、見渡す限り森に囲まれた、広大な自然の中にあるキャンプ場だった。私は生まれて初めてのキャンプに、しかも一人でのソロキャンプに緊張していた。
母が車から、荷物を下ろすのを手伝ってくれた。荷物といってもそこまで、多くはなかった。一人用のテントなんて、こんなに小さいんだと初めて知った。全て、一つのリュックに収まった。
「一応二泊するから、帰りはバスと電車で帰るからいいよ?」
私が母に遠慮して言うと、母が怒った顔をした。
「遠慮しない!心配だから迎えにくるから!」
そう言い残して車で去っていってしまった。
私が少し緊張しながら、管理棟の廃校へ入っていくと、おじいさんが一人で受付の椅子に座っていた。受付は元々職員室だったらしく、職員室のプレートが下がったままで、面白かった。
「すみません。私予約した瀬川と申します」
私がそう言うと、おじいさんはにこにこしながら話しかけてきた。
「お待ちしていましたよ。ようこそいらっしゃいました。じゃあ、、、えーっとこちらに記入をお願いします」
おじいさんはそう言って、宿泊者の申込書を渡してきた。白い髭をはやして、ニット帽を被った優しそうな管理人さんで、私はほっとして安心した。おじいさんは詳しくテントを張る場所から、調理場、トイレやシャワー室の場所などを案内してくれた。
少し不安になったのは、今日の宿泊者は私だけと言われた事だ。平日ど真ん中の梅雨時期で、お客さんが少ないのかもしれない。
管理人さんに言われた場所に、私はテントを張ることにした。
もちろん、テントなんて張った事はなかったが、智樹さんが貸してくれたテントは一人様で小さい物だし、すぐに張れるだろうと、少し舐めていた。
テントの張り方の動画を見ながら、私は順番通りにやっていくが、かなり苦戦していた。
「スリーブ、、、?スリーブって何?何処の事?」
道具の専門の言葉がわからないし、ポールをはめる場所もよくわからなかった。
そして最悪な事に強い突風が吹いて、テントをたてようとすると、風に飛ばされてしまうので、何回も飛ばされたテントを捕まえにいってを繰り返していた。
気づいたら二時間くらいはたっていた。
「もうやだ!!無理!!」
私は完全に一人で根をあげていた。いきなり一人でキャンプはハードルが高すぎたのだ。
私はすでに帰りたくなっていた。辺りはだんだん暗くなっていたし、早くテントを張らなきゃいけなかったが、強風が邪魔をする。
、、、そして最悪な事が起きた。
ポールを少ししならせてピンに挿し込むのだが、固くてなかなかさせなかった。
何度やっても、させる気がしなくて途方にくれていた時、ポキっという音がして、嫌な予感がした。ポールが完全に折れていた、、、。
「えーーーー!?」
私は一人で絶叫していた。完全に、折れてしな垂れているポールをみて、もはや泣きそうだった。智樹さんのテントを壊してしまった事もだし、これじゃぁ、完全にテントを張る事は不可能だ、、、今日はどうする?何処で眠るの?
一人で頭をフル回転しながら考えていると、後ろから笑い声が聞こえた。
「どうしたの?大丈夫ですか?」



