学校が終わり、校門前には我が家の可愛い可愛い愛犬の豆福助《まめふくすけ》が尻尾を振り待っていた。
「福ちゃん、今日もお迎えありがとね」
「わんわん!」
豆福助は豆柴で首には首輪代わりの赤いスカーフを巻き、口にはビーフジャーキーをずっと咥えている。早く食べればいいのにと思うものの本人?本犬?のこだわりなんだろうか?
学校帰りは必ず美虹を待っている。父親いわく護衛のつもりじゃないかと。
豆福助を撫でていると「姉貴〜!」と美虹を呼ぶ声が。校門から駆け寄ってきたのは雨音(あまね)と晴陽(はるひ)。
雨音は反抗期真っ最中でちょっと生意気な14歳。晴陽は冷静で子供らしくない11歳。どちらも美虹の兄弟だ。
「豆福助は姉貴大好きよね〜」
「わん!」
豆福助は尻尾を振る。
「一緒に帰ろううか?家に物資届いてるだろうしさ」
雨音と晴陽は頷く。
「これで新作作れる〜」
「僕は早く本が読みたいです」
2人も物資が届く日はご機嫌だ。
雨音は街のファッションに憧れ、自ら服を作っている。この島では手に入らないものばかりなので毎回大層に頼む。
晴陽は無類の本好きで大層に頼む。読み終わると島の図書館に寄付している。将来は司書になりたいと言っていたが次期当主で朱雀神社の神主にならなければらず、落ち込んでいる。
「ワォーン!!」
「福ちゃんも新しいオヤツくるから楽しみなんだね〜」
「おかえりなさいませ」
「ただいま」
神屋敷へ帰ると使用人の鈴江《すずえ》さんが迎えてくれる。
鈴江さんは雪兎のお母さんで、ウサギのアヤカシの番になった人間。
雪兎のお父さんはアヤカシ界に残り母子がこの島に住んでいて、今は生活費を稼ぐために使用人として働いている。
自室に入るとお目当ての雑誌。
雑誌には付録がある。
街では流行っているらしいブランドのコラボポーチとかペンケースに匂いのついた消しゴムなど、何もない島なので雑誌の付録は嬉しい。
付録を確認しいざ漫画に!と手を伸ばした時、ピリッとした痺れる感覚が美虹の身体を襲う。
『……………こい。………だ。……に……』
「何?声が…頭の中に……来い?どこに?」
身体の嫌な痛みが治まらないので美虹は屋敷の外に出ることにした。どこに行けば…と困っていると豆福助が「わんわん」とまるで「こっちだよ」と言わんばかりに誘導しているようだった。
豆福助に付いていくとそこは【朱雀神社】。
案内が終わったのか豆福助は美虹の足元でお座りしている。
両親が神社にいるので声でも掛けてみるかと思いながら階段を上がる。
階段を一歩ずつ上がっていくにつれ、ズキズキした痛み。
不快な気分で階段を上りきるとまた声がする。
『……く……し……!』
なんて言っているか聞き取れないながらも先程より強く聞こえる。
緊張からか唾をごくりと飲み込む。
「美虹、どうしたの?」
「お母さん…声が聞こえてね…えっと……」
美虹に気付いた紅音が尋ねる。美虹はどう説明しようかと悩んだ。不思議な声が聞こえるなんて普通はありえないし信じてもらえないだろうと。
「……そう。困ったわね」
紅音は美虹に本堂に案内される。
本堂には大きな黄金の朱雀像。
一般解放は滅多にしていないのだが、美虹たち姉弟もなかなか見せてもらえない。
じっと美虹が見つめていると朱雀像が光が放たれる。
眩しさで目を閉じると何かの感触が口に当たる。
目を開けると美虹は見知らぬ男性に抱きしめられ唇を奪われていた。
誰……?
「福ちゃん、今日もお迎えありがとね」
「わんわん!」
豆福助は豆柴で首には首輪代わりの赤いスカーフを巻き、口にはビーフジャーキーをずっと咥えている。早く食べればいいのにと思うものの本人?本犬?のこだわりなんだろうか?
学校帰りは必ず美虹を待っている。父親いわく護衛のつもりじゃないかと。
豆福助を撫でていると「姉貴〜!」と美虹を呼ぶ声が。校門から駆け寄ってきたのは雨音(あまね)と晴陽(はるひ)。
雨音は反抗期真っ最中でちょっと生意気な14歳。晴陽は冷静で子供らしくない11歳。どちらも美虹の兄弟だ。
「豆福助は姉貴大好きよね〜」
「わん!」
豆福助は尻尾を振る。
「一緒に帰ろううか?家に物資届いてるだろうしさ」
雨音と晴陽は頷く。
「これで新作作れる〜」
「僕は早く本が読みたいです」
2人も物資が届く日はご機嫌だ。
雨音は街のファッションに憧れ、自ら服を作っている。この島では手に入らないものばかりなので毎回大層に頼む。
晴陽は無類の本好きで大層に頼む。読み終わると島の図書館に寄付している。将来は司書になりたいと言っていたが次期当主で朱雀神社の神主にならなければらず、落ち込んでいる。
「ワォーン!!」
「福ちゃんも新しいオヤツくるから楽しみなんだね〜」
「おかえりなさいませ」
「ただいま」
神屋敷へ帰ると使用人の鈴江《すずえ》さんが迎えてくれる。
鈴江さんは雪兎のお母さんで、ウサギのアヤカシの番になった人間。
雪兎のお父さんはアヤカシ界に残り母子がこの島に住んでいて、今は生活費を稼ぐために使用人として働いている。
自室に入るとお目当ての雑誌。
雑誌には付録がある。
街では流行っているらしいブランドのコラボポーチとかペンケースに匂いのついた消しゴムなど、何もない島なので雑誌の付録は嬉しい。
付録を確認しいざ漫画に!と手を伸ばした時、ピリッとした痺れる感覚が美虹の身体を襲う。
『……………こい。………だ。……に……』
「何?声が…頭の中に……来い?どこに?」
身体の嫌な痛みが治まらないので美虹は屋敷の外に出ることにした。どこに行けば…と困っていると豆福助が「わんわん」とまるで「こっちだよ」と言わんばかりに誘導しているようだった。
豆福助に付いていくとそこは【朱雀神社】。
案内が終わったのか豆福助は美虹の足元でお座りしている。
両親が神社にいるので声でも掛けてみるかと思いながら階段を上がる。
階段を一歩ずつ上がっていくにつれ、ズキズキした痛み。
不快な気分で階段を上りきるとまた声がする。
『……く……し……!』
なんて言っているか聞き取れないながらも先程より強く聞こえる。
緊張からか唾をごくりと飲み込む。
「美虹、どうしたの?」
「お母さん…声が聞こえてね…えっと……」
美虹に気付いた紅音が尋ねる。美虹はどう説明しようかと悩んだ。不思議な声が聞こえるなんて普通はありえないし信じてもらえないだろうと。
「……そう。困ったわね」
紅音は美虹に本堂に案内される。
本堂には大きな黄金の朱雀像。
一般解放は滅多にしていないのだが、美虹たち姉弟もなかなか見せてもらえない。
じっと美虹が見つめていると朱雀像が光が放たれる。
眩しさで目を閉じると何かの感触が口に当たる。
目を開けると美虹は見知らぬ男性に抱きしめられ唇を奪われていた。
誰……?



