陽気に鼻歌を歌いながらご機嫌にスキップしていた。
神屋敷美虹(かみやしき・みく)17歳。火ノ神学園の高校3年生。
「バディ」「フリル」「はろー」というティーズ向け少女漫画雑誌を幼少期から愛読している。
今日は島に物資が届く日…つまり雑誌が手に入る日なので学校から帰れば読めるのでウキウキだ。
美虹の住む南ノ島を含む4つの島は日本にありながら霊力のある人間と霊力のない人間をわけている。
理由は"アヤカシ”という人間の姿をしているが人間ではない存在がいるのだが、そのアヤカシが住むアヤカシ界では女性のアヤカシが稀にしか産まれないことから一族の繁栄を望むアヤカシは人間界に現れて神隠しのように人間の女性を攫っていた。
人間界のある神様が人間とアヤカシに話を持ちかけ、霊力のある人間を東西南北の4つの無人島へ移住させて長女だけ番《つがい》としてアヤカシに嫁がせる。
代わりにアヤカシたちが持つ力で日本を災いから守る約束をした。
美虹が生まれる何百年前の話なので実際はわからないので色々と臆測や諸説が飛び交っているが、人間界に生まれながら霊力がある人間がいたためアヤカシが嗅ぎつけ人間界にやってきたものの、アヤカシと人間は霊力の性質が違うためわからず人間の女性を無差別に攫ってていたとか、霊力がない人間でなければ番になれないため霊力のない女性は奴隷にされたとか当時大問題になったからだと聞いている。
霊力のある人間を島に移住させれば問題解決になるわけだ。
アヤカシ側も番を探しやすく、女性側も恋愛をして納得した上でアヤカシに嫁ぐようになっていった。
島の住人には島から出てはいけないという掟がある。
これも諸説があるものの真実は不明。
島から出られないゆえ、娯楽が少ない中で楽しみのひとつが物資だ。
時代と共に霊力のない人間が住む場所……
島の住人からは「街」と呼ばれている場所にはアヤカシが人間として仕事をしていているようで、その関係で物資が月に一度届けられていた。
南ノ島は時代遅れで電気やガスなどの街では当たり前のものすらない。
物資から新聞なり雑誌なり、はたまたアヤカシは問題を起こさなければ街に行けるので、それらから情報を得ている状況だ。
「おはようございます」
「うむ、おはよう!」
学園前の校門には毎朝、教育指導の先生が立っており、生徒の登校を見守っている。
南ノ島は平屋の民家が多い中、病院と学校だけは高い建物になっている。
火ノ神学園は元々人口の少なさから1学年に1クラスなので小学校から高校まで同じ建物内に収まっている。
美虹の高3のクラスは最上階。
下の階は小学低学年なので元気な声を聞きながらヒィコラ言いながら階段を登っている。
「みくみく〜おっは〜」
「おっは〜ウサちゃん!」
教室に入るとすぐに駆け寄ってくる女子生徒がいる。
ウサギのアヤカシ・雪兎《ゆきと》。
アヤカシ界では貴重な女性のアヤカシだ。
淡いピンクの髪をツインテールにし紅い瞳の小柄の女の子。
アヤカシはにはランクがあり、最上位は妖狐。
ウサギは下の中くらいだ。
人間の学校に通っているのは貴重な女性アヤカシだから番の打診も多くて精神疲労で病弱になり、人間界に療養も兼ねて避難してきた。
人間は霊力があれば関係ないのだが、アヤカシは同じ種族同士しか結婚できないのは救いだったのだが、ウサギ一族は数が多い。
美虹の家「神屋敷」は南ノ島を纏める家柄なので、雪兎の家族が一時的に住処として使わせてくれないかと神屋敷にやって来た時に出会い、「みくみく」「ウサちゃん」と呼ぶほど親友になった。
「今日は物資が届く日ね。みゆみゆの機嫌でわかるよ」
「私、わかりやすかった?ウサちゃんにも貸すね」
雪兎は嬉しそうに頷く。
「おはよ〜聞いて聞いて〜!あたしの番、チベットスナギツネくんからプロポーズされちゃったぁ!」
教室に入るやいなや女子生徒は自慢するように報告してきた。
それを聞いたクラス中から「おめでとう」と拍手がおきる。
「いいな〜ホンドタヌキの彼氏はまだしてくれないのよ」
「あんたも頑張りなさいって」
4つの島は8歳になると霊力が必ず発現する。
早い子は生まれた時点で霊力がすでにあるが、ほとんどが8歳の誕生日。
8歳になるとアヤカシから打診がくるそう。
アヤカシの番になると高校卒業後にアヤカシの世界へ行くので高2、高3となると番がいる女子生徒から幸せ報告が増えつつある。
美虹と雪兎も喜び、拍手をしたが美虹は内心浮かない顔をしていた。
美虹は神屋敷家の長女なのだが、番のアヤカシがいない。
繁栄を望むアヤカシだからといって誰でもいいわけではなく、相手にされない長女もいるので美虹に番にいないのは仕方ないと諦められた。
しかし、美虹は神屋敷の当主からアヤカシどころか人間の男性とすら恋愛禁止されていたのだった。
神屋敷美虹(かみやしき・みく)17歳。火ノ神学園の高校3年生。
「バディ」「フリル」「はろー」というティーズ向け少女漫画雑誌を幼少期から愛読している。
今日は島に物資が届く日…つまり雑誌が手に入る日なので学校から帰れば読めるのでウキウキだ。
美虹の住む南ノ島を含む4つの島は日本にありながら霊力のある人間と霊力のない人間をわけている。
理由は"アヤカシ”という人間の姿をしているが人間ではない存在がいるのだが、そのアヤカシが住むアヤカシ界では女性のアヤカシが稀にしか産まれないことから一族の繁栄を望むアヤカシは人間界に現れて神隠しのように人間の女性を攫っていた。
人間界のある神様が人間とアヤカシに話を持ちかけ、霊力のある人間を東西南北の4つの無人島へ移住させて長女だけ番《つがい》としてアヤカシに嫁がせる。
代わりにアヤカシたちが持つ力で日本を災いから守る約束をした。
美虹が生まれる何百年前の話なので実際はわからないので色々と臆測や諸説が飛び交っているが、人間界に生まれながら霊力がある人間がいたためアヤカシが嗅ぎつけ人間界にやってきたものの、アヤカシと人間は霊力の性質が違うためわからず人間の女性を無差別に攫ってていたとか、霊力がない人間でなければ番になれないため霊力のない女性は奴隷にされたとか当時大問題になったからだと聞いている。
霊力のある人間を島に移住させれば問題解決になるわけだ。
アヤカシ側も番を探しやすく、女性側も恋愛をして納得した上でアヤカシに嫁ぐようになっていった。
島の住人には島から出てはいけないという掟がある。
これも諸説があるものの真実は不明。
島から出られないゆえ、娯楽が少ない中で楽しみのひとつが物資だ。
時代と共に霊力のない人間が住む場所……
島の住人からは「街」と呼ばれている場所にはアヤカシが人間として仕事をしていているようで、その関係で物資が月に一度届けられていた。
南ノ島は時代遅れで電気やガスなどの街では当たり前のものすらない。
物資から新聞なり雑誌なり、はたまたアヤカシは問題を起こさなければ街に行けるので、それらから情報を得ている状況だ。
「おはようございます」
「うむ、おはよう!」
学園前の校門には毎朝、教育指導の先生が立っており、生徒の登校を見守っている。
南ノ島は平屋の民家が多い中、病院と学校だけは高い建物になっている。
火ノ神学園は元々人口の少なさから1学年に1クラスなので小学校から高校まで同じ建物内に収まっている。
美虹の高3のクラスは最上階。
下の階は小学低学年なので元気な声を聞きながらヒィコラ言いながら階段を登っている。
「みくみく〜おっは〜」
「おっは〜ウサちゃん!」
教室に入るとすぐに駆け寄ってくる女子生徒がいる。
ウサギのアヤカシ・雪兎《ゆきと》。
アヤカシ界では貴重な女性のアヤカシだ。
淡いピンクの髪をツインテールにし紅い瞳の小柄の女の子。
アヤカシはにはランクがあり、最上位は妖狐。
ウサギは下の中くらいだ。
人間の学校に通っているのは貴重な女性アヤカシだから番の打診も多くて精神疲労で病弱になり、人間界に療養も兼ねて避難してきた。
人間は霊力があれば関係ないのだが、アヤカシは同じ種族同士しか結婚できないのは救いだったのだが、ウサギ一族は数が多い。
美虹の家「神屋敷」は南ノ島を纏める家柄なので、雪兎の家族が一時的に住処として使わせてくれないかと神屋敷にやって来た時に出会い、「みくみく」「ウサちゃん」と呼ぶほど親友になった。
「今日は物資が届く日ね。みゆみゆの機嫌でわかるよ」
「私、わかりやすかった?ウサちゃんにも貸すね」
雪兎は嬉しそうに頷く。
「おはよ〜聞いて聞いて〜!あたしの番、チベットスナギツネくんからプロポーズされちゃったぁ!」
教室に入るやいなや女子生徒は自慢するように報告してきた。
それを聞いたクラス中から「おめでとう」と拍手がおきる。
「いいな〜ホンドタヌキの彼氏はまだしてくれないのよ」
「あんたも頑張りなさいって」
4つの島は8歳になると霊力が必ず発現する。
早い子は生まれた時点で霊力がすでにあるが、ほとんどが8歳の誕生日。
8歳になるとアヤカシから打診がくるそう。
アヤカシの番になると高校卒業後にアヤカシの世界へ行くので高2、高3となると番がいる女子生徒から幸せ報告が増えつつある。
美虹と雪兎も喜び、拍手をしたが美虹は内心浮かない顔をしていた。
美虹は神屋敷家の長女なのだが、番のアヤカシがいない。
繁栄を望むアヤカシだからといって誰でもいいわけではなく、相手にされない長女もいるので美虹に番にいないのは仕方ないと諦められた。
しかし、美虹は神屋敷の当主からアヤカシどころか人間の男性とすら恋愛禁止されていたのだった。



