再びスキーシーズンがやってきた。夏にも繁忙期があったが、冬はそれとは比べものにならないくらい忙しくなる。今年もまた気持ちを引き締めなければならない。
のだが、しかし。忘れようと思ったって忘れられるものではない。雪哉が留学する時に「2年半」と言っていた。その2年半は、まさに今、経過したのだ。
つまり、それはつまり、雪哉が帰国するという事ではないか!居ても立ってもいられない俺。大学時代の知り合いに、例えば神田さんとか牧谷とか鷲尾とか井村とかに連絡しまくり、雪哉の消息を知らないか、いつ帰ってくるのか知っているかと聞いて回った。しかし、知る者はなかった。
そして、今まで以上に俺の見間違いはひどくなった。毎日客の中に雪哉に似ている人を見つけてしまい、もう仕事になりゃしない。ダメだ、こんなんじゃダメだ。立派になった雪哉と釣り合う自分になっている、それが目標だったのに。
「先輩、どうしたんですか?最近どうもソワソワしてません?」
伊藤にもそう言われてしまった。
「お前にも分かるか?」
「分かりますよ。ソワソワっていうか、キョロキョロしてますね。誰かを探しているんですか?まさか、今も元彼を探しているとか?」
「いちいちうるさいよ、お前」
「図星ですね」
「あー、あのな、そろそろ留学から帰ってくるはずなんだよ。でもまあ、ここに来るわけじゃないけどな」
そうだよな、俺がここに居る事さえ、雪哉は知らないわけだし。
12月からソワソワしていたのだが、1月、2月と月日が流れていき、3月になった。流石に……諦めの境地になってきた。
のだが、しかし。忘れようと思ったって忘れられるものではない。雪哉が留学する時に「2年半」と言っていた。その2年半は、まさに今、経過したのだ。
つまり、それはつまり、雪哉が帰国するという事ではないか!居ても立ってもいられない俺。大学時代の知り合いに、例えば神田さんとか牧谷とか鷲尾とか井村とかに連絡しまくり、雪哉の消息を知らないか、いつ帰ってくるのか知っているかと聞いて回った。しかし、知る者はなかった。
そして、今まで以上に俺の見間違いはひどくなった。毎日客の中に雪哉に似ている人を見つけてしまい、もう仕事になりゃしない。ダメだ、こんなんじゃダメだ。立派になった雪哉と釣り合う自分になっている、それが目標だったのに。
「先輩、どうしたんですか?最近どうもソワソワしてません?」
伊藤にもそう言われてしまった。
「お前にも分かるか?」
「分かりますよ。ソワソワっていうか、キョロキョロしてますね。誰かを探しているんですか?まさか、今も元彼を探しているとか?」
「いちいちうるさいよ、お前」
「図星ですね」
「あー、あのな、そろそろ留学から帰ってくるはずなんだよ。でもまあ、ここに来るわけじゃないけどな」
そうだよな、俺がここに居る事さえ、雪哉は知らないわけだし。
12月からソワソワしていたのだが、1月、2月と月日が流れていき、3月になった。流石に……諦めの境地になってきた。



