苦しそうにしている相手の顔を肩に置き、息を整え
させようとしている。そして悠斗はもう一度こちらを
見て口に人差し指を付けて、
「シーー……。」
と何も言わなくても、言いたい事は伝わるような仕草
をしてきた。俺はどうすればいいか分からず、彼に
従順に従ってしまい、体感光の速さで資料を置いてその部屋から出た。
部屋を出る頃には俺の息はびっくりする程荒かった。
頭の整理が追いつかないまま、1度深呼吸をして落ち
着こうと思った。