その音は和美先生にも聞こえていたらしく、少し
怖がっていた。俺もかなり怖かった。だがここは先輩
教師として、俺が先に行くしかないと思い、
「和美先生は少し待っててください。
自分が1度見てきます。」
と、模範解答のような死亡フラグな台詞を吐きながら
恐る恐るドアを開けた。
そこにはいつもと変わらない資料の入った沢山の棚が
ずらりと並んでおり、別に何も異変はないように
思えた。だが、またそのガタガタとした音が鳴り、
目を凝らして見てみると、1番奥の棚が揺れているの
が見えた。俺は足音を立てずに、1番奥の棚の裏
に近づき、意を決してその棚の表側を見た。
そしてそこには、頭が真っ白になるほど驚きの
光景があった。