「遊びじゃないですよ。自分がどのぐらい歩いているのか計測しているだけです――あ、そうそう、店長見てくださいよ。僕のヒヨコちゃんがっ、なんとっ、さっき『鶏っち』に進化したんです! 警察の人たちもレアだって言って楽しんでくれていましたよ」
店長の両手両足が、ぶるぶると震え始めた。
フォローしかけた客たちが、ぎこちない笑みに変わり、そそくさと距離を取っていく。
「さあてと、業務に戻るかな」
タワベ副店長が愛想の良い笑顔で言い、「店長、自分がいつも通り警察関係者には話しを」と告げる。そのそばから
「……やれやれ、報告書、書きます」
と言ってニシノが店長とテルヒコを通り越した。
「お疲れ様でした」
正社員たちとは逆方向の、店の出入り口に向かって通り過ぎていく爆弾処理班の残りのメンバーの間で、とうとう店長の堪忍袋の緒が切れた。
「このっ、ばっかも――――ん!」
驚いた拍子にテルヒコの手から落ちた歩数計が床に落ち、反動で音声が解除されたその小型のゲーム機から「こけこっこー」と、陽気な鶏の鳴き声が上がった。
了
店長の両手両足が、ぶるぶると震え始めた。
フォローしかけた客たちが、ぎこちない笑みに変わり、そそくさと距離を取っていく。
「さあてと、業務に戻るかな」
タワベ副店長が愛想の良い笑顔で言い、「店長、自分がいつも通り警察関係者には話しを」と告げる。そのそばから
「……やれやれ、報告書、書きます」
と言ってニシノが店長とテルヒコを通り越した。
「お疲れ様でした」
正社員たちとは逆方向の、店の出入り口に向かって通り過ぎていく爆弾処理班の残りのメンバーの間で、とうとう店長の堪忍袋の緒が切れた。
「このっ、ばっかも――――ん!」
驚いた拍子にテルヒコの手から落ちた歩数計が床に落ち、反動で音声が解除されたその小型のゲーム機から「こけこっこー」と、陽気な鶏の鳴き声が上がった。
了


