ピッツァを食べたい気分だったのでピッツァを作ることにした。
まず、麦の種と土地を買い、小麦を育てることにした。
麦は何度も嵐に襲われたり、荒らしに襲われたりしたが、私はあきらめなかった。
なぜなら「ピッツァを食べたい」という鋼の意志があったからだ。
数年かけて小麦がついにできた。
だがピッツァへの道はまだ遠い。
次はトマトソースのためのトマト、チーズのための牛、バジルを育てることにした。
トマトとバジルはすぐにできたが、しばらくして牛が雄だったことが発覚し、再び振り出しに戻ることになってしまった。
だが私は決して諦めない。
私には「ピッツァを食べたい」という鋼くらい強い意志があるからだ。
数年後、子牛は立派な牛に成長し、牛乳がとれた。
この牛乳をモッツァレラチーズにしようと思ったが、案外大変そうだったので錬金術師に頼んでモッツァレラチーズにしてもらった。
これは決して妥協ではない。面倒くさいだけだ。
そして必要なものが全て揃い、ピッツァを焼くためのピザ窯を作ることにした。
川に行き、いい感じの石を何個か持ってくる。
はずだった。
私は貧弱すぎてそんな物を何個も運べるはずがなかった。
仕方なくショベルカーを使って丁度いい石を何個か持って行った。
中型自動車免許?
なにそれおいしいの?
持ってきた石でピザ窯を作り、ピッツァを焼く。
焼けたピッツァはとてもおいしそうだった。
あまりにもおいしそうだったのでピッツァに名前を付けることにした。
名前は「ピッツァ・リーナ」と命名することにした。
記念にピッツァ・リーナの写真を撮ることにする。
保存用、観賞用、布教用の三枚を五つのアングルで撮った。
ピッツァ・リーナはとりあえず冷蔵庫で保管することにして、通りかかった人に自慢することにした。
「へいそこのお嬢さん、このピッツァを見てくれよ!」
「まあなんて素敵なピッツァ!」
すると次々と人が集まり、数日もするとピッツァ・リーナを崇める宗教ができた。
その宗教はピッツァという神聖な食べ物を朝昼晩食べることで魂を清めるという規則があったため、ピッツァが飛ぶように売れ、イタリアンレストランは次々とピッツァ専門店となっていった。
これで毎日ピッツァが食べられるようになり、私は長年の夢だった「ピッツァを食べたい」という夢を叶えることができた。
ちなみにピッツァ・リーナはピッツァを超えるピッツァなので食べられることはなく、今はプラスチックでできたケースに入れられ、多くの信者に取り囲まれている。