翌朝。

美華は登校する途中のコンビニで、冷たい飲み物を買った。
ほんの少し歩いただけなのに、夏の空気は肌にまとわりつくように暑い。

(……はぁ、まだ考えまとまってないのに)

スマホの画面を開く。
昨日の海鈴のメッセージは、まだそのまま。

**『今日、ちゃんと伝えられてよかった。おやすみ』**

たった一行の文章なのに、何度も読み返してしまう。
考えれば考えるほど、胸がざわついた。

「……よしっ!」

美華は小さく自分に気合を入れると、スマホを握りしめ、意を決して海鈴の連絡先を開いた。

**『ねえ、今度の休みって空いてる?』**

一度入力した文章を見返し、少しだけ手を震わせながら送信ボタンを押す。

「……送っちゃった」

すぐに返信が来るとは思わなかったけど、数分もしないうちにスマホが震えた。

**『空いてるけど、どうした?』**

(……そりゃそうだよね)

いきなりこんなことを言えば、不思議に思われるのは当然だ。

一瞬だけ迷ったものの、美華は正直に打ち込んだ。

**『ちょっと考えたいことがあるから、付き合って』**

送った瞬間、またすぐに返事が来た。

**『そっか。分かった』**

それだけの短い返事なのに、美華は思わずホッと息をついた。

(……よかった)

こうして、二人の「お出かけ」が決まったのだった。

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美華の決意と、海鈴への想いを少しずつ確かめようとする感じを意識してみたよ!
どうかな?