放課後、屋上に出ようとドアを開けた瞬間だった。

「なんでやねんっ」

そんな声が聞こえて、胸のあたりにバシッと一発パンチのような衝撃が走ったところで意識が飛んだ。
最後に見たのはコンクリートの地面だったか、夏の終わりを感じる九月の青空だったか。
走馬灯が見えないってことは、死ぬわけではないのだろう。
そんな状況でも私、八百朱音(やおあかね)の脳内はくだらない言葉で埋め尽くされていた。

〝おなら〟

〝パンツ〟

〝鼻血ブー!〟