次の日も。
 また次の日も。
 俺は学校へ行って、宿題を進めて――先輩とは、次第に話さなくなっていった。

 いや、それは違うかな。

 話せなくなっていたのだ。
 俺も、先輩も。

 その日が近付くにつれ、互いに何かを自覚して、それは日に日に強くなっていって、ふと目が合ったら恥ずかしくて声も出なくて。
 前日の今日なんて、朝の挨拶、帰りの挨拶以外、交わす言葉はなくなっていた。
 先輩はいつも最後の時間までいるようで、俺は途中で帰ってしまうから、帰り道を共にすることもなくて。

 また明日――

 耳まで真っ赤にしながらそう言う先輩に、俺は頷くことしか出来なかった。