カフェでたくさん話した後、次に向かったのは映画館だった

「ポップコーン食べながら映画見るの、すごく久しぶり！」

純鈴ちゃんがウキウキした様子で、ポップコーンの塩味とキャラメル味のどっちにするか悩んでいる

「みんなで観る映画って、なんかワクワクするね！」

優鞠ちゃんも楽しそうにパンフレットを見ながら、上映中の映画を確認している

「さて、何観る？」

「アクション映画とかどう？大迫力のやつ！」

「うーん、私は恋愛映画も気になるな〜」

「ホラー映画もやってるけど……」

「無理！！！」

花緋ちゃんの提案に、心寧ちゃんが思いっきり首を振った

「ホラーは絶対無理！トラウマになる！」

「えー、意外〜！」

「いやいや、本当に無理だから……！」

「じゃあ、恋愛映画にしよっか？」

「うん！私もラブストーリー観たい！」

「よし、決まり！」

こうして、私たちは甘く切ない恋愛映画を観ることにした

映画が始まると、劇場内は静まり返った

スクリーンには美しい風景と、二人の主人公が描かれている

「……うわぁ、めっちゃ綺麗」

「ねえねえ、主人公の男の子、めっちゃかっこよくない？」

「わかる！」

スクリーンの中では、二人の主人公が出会い、すれ違い、やがて惹かれ合っていく

クライマックスのシーンでは、思わず息を呑んでしまった

——そして、映画の最後

主人公たちが夕陽の下でキスをするシーンで、私はなんとなく、海藤くんのことを思い出してしまった

「……っ」

映画の余韻に浸っていたら、隣の心寧ちゃんがポツリと呟いた

「こういう恋愛って、本当にあるのかな……？」

「……あるんじゃない？」

「……心和ちゃんは？」

「えっ？」

「海藤くんと、こんな風に映画みたり、一緒に笑ったり、そういうのしたい？」

「……したい、かも」

思わず、ポツリと本音がこぼれる

映画館の暗闇の中で、私は小さく息を吐いた

「……ねえ、次はみんなで恋愛映画じゃなくて、アクション映画とか観よ！」

「えっ！？なんで？」

「だって、恥ずかしいんだもん！」

「ぷっ……ふふっ、心和ちゃん、可愛い〜！」

「もう！笑わないで！」

こうして、私たちの女子会は楽しく終わった

次はどこに行こうかな？

——まだまだ、楽しい時間は続きそうだ。