君が居場所をくれたから

チュロスを食べ終わる頃には、空はすっかりオレンジ色に染まっていた

遊園地全体が夕焼けの光に包まれ、観覧車のゴンドラが静かに回り続けている。

「よし、そろそろ行くか!」

そう言って、私たちは観覧車へ向かった

列に並ぶ間、遠くで聞こえるメリーゴーランドの音楽や、最後のひと遊びを楽しむ人々の笑い声が心地よく耳に残る

「誰と一緒のゴンドラに乗る?」

「もちろん、4人一緒でしょ!」

私たちは同じゴンドラに乗り込み、ゆっくりと空へと昇っていった

下を見下ろすと、さっきまで歩いていた遊園地がミニチュアみたいに小さくなっている

ジェットコースターのレールも、屋台の灯りも、まるで宝石みたいに輝いていた

「わぁ…綺麗…!」

誰かがぽつりと呟く。ゴンドラが頂上に近づくにつれ、視界がさらに広がっていく

遠くの街の光が少しずつ灯り始め、空には淡い星が瞬いていた

「こうやって遊園地に来るの、いつぶりだっけ?」

「あたしら4人で来るのは初めてかもね」

「また来ようよ、絶対!」

観覧車が頂点に達したとき、私たちは約束のように手を重ねた

「次は夜の遊園地も楽しみたい!」

「うん、今度はもっと乗りまくる!」

「またみんなで来るからね!」

観覧車がゆっくりと降りていく

遊園地の夜が始まろうとしていた

今日の思い出を胸に抱きながら、私たちは最後まで笑顔で遊び尽くした