君が居場所をくれたから

遊園地のゲートをくぐった瞬間、目の前に広がるカラフルな世界

観覧車が空高く回り、ジェットコースターの悲鳴混じりの歓声が響いている

私たちは顔を見合わせ、ニヤリと笑った

「まずは絶叫系でしょ!」

「いやいや、メリーゴーランドでウォーミングアップ!」

そんなやり取りをしながら、結局、一番スリルのあるジェットコースターの列に並んだ

ジェットコースターは意外と得意なので、かなり楽しみだ

順番が近づくにつれ、純鈴ちゃんの手が私の袖を引っ張る

「やっぱり怖いかも…」

「もう遅いよ!」とみんなで笑い合いながら、ドキドキしつつ乗り込む

高く上がっていくレール、目の前に広がる遊園地全体の景色——次の瞬間、一気に落下!

「ぎゃぁぁぁぁ!!!」と誰よりも大きな声で叫んでいるのは、やっぱり純鈴ちゃんだった

花緋ちゃんと優鞠ちゃんと私は両手を挙げて「わぁぁぁぁぁぁ!」と叫んだ

降りた瞬間、全員が息を切らしながら顔を見合わせる

数秒の沈黙の後、優鞠が吹き出し、全員がつられて笑い転げた

「次はお化け屋敷行こう!」

「え、もう絶叫系は勘弁して…」

笑い声は止まらない

楽しい一日は、まだまだ終わらない