とある日の休み時間、俺は窓の外をぼんやりと眺めていた。特に何を考えるでもなく、ただぼーっとしていた。
外の景色はいつも通り、静かで変わり映えのないものだった。中庭の方に目を向けると、誰かが話しているのがかすかに見えたけれど、その人物が誰なのか確認することすら面倒だった。
その時、不意に視界の端から影が差し込んだ。顔を向けると、椅子を後ろに向けた涼太が至近距離で俺をのぞいていた。
「うわっ……」
びっくりして思わず肩が跳ねた。
そんな俺を見て、涼太はおかしそうに笑っている。
お願いだから、不意をつくのはやめてほしい。心臓に悪すぎる。
「蓮、どうしたの?」
こんなことされてなんか気に食わない。許さないぞ、とふっと目を逸らすと、涼太は負けじと俺の顔をじっと見つめてくる。
ーーこれ、ものすごく気まずい。
早く休み時間終わってくれ。頭の中で神様に懇願してるのに、こう言う時に限ってちっとも終わる気配がない。
気まずいこの沈黙を破ったのは涼太だった。
「放課後ここのカフェに行かない?蓮の好きなパンケーキ、美味しいって有名みたいだよ」
いつものように軽口を叩くような感じではなく、どこか不安そうな声音だった。断る理由もないし、何よりそんな顔をされると、むしろ断れないじゃないか。
「行きたい。」
涼太の表情がパッと明るくなった。やっぱりころころ表情が変わるなと思いながら、なんだか少し嬉しくなっている自分がいた。
こんなのずるい。いつもは一緒に遊びたがらないのにどうして急に誘ったのか。聞きたかった。
外の景色はいつも通り、静かで変わり映えのないものだった。中庭の方に目を向けると、誰かが話しているのがかすかに見えたけれど、その人物が誰なのか確認することすら面倒だった。
その時、不意に視界の端から影が差し込んだ。顔を向けると、椅子を後ろに向けた涼太が至近距離で俺をのぞいていた。
「うわっ……」
びっくりして思わず肩が跳ねた。
そんな俺を見て、涼太はおかしそうに笑っている。
お願いだから、不意をつくのはやめてほしい。心臓に悪すぎる。
「蓮、どうしたの?」
こんなことされてなんか気に食わない。許さないぞ、とふっと目を逸らすと、涼太は負けじと俺の顔をじっと見つめてくる。
ーーこれ、ものすごく気まずい。
早く休み時間終わってくれ。頭の中で神様に懇願してるのに、こう言う時に限ってちっとも終わる気配がない。
気まずいこの沈黙を破ったのは涼太だった。
「放課後ここのカフェに行かない?蓮の好きなパンケーキ、美味しいって有名みたいだよ」
いつものように軽口を叩くような感じではなく、どこか不安そうな声音だった。断る理由もないし、何よりそんな顔をされると、むしろ断れないじゃないか。
「行きたい。」
涼太の表情がパッと明るくなった。やっぱりころころ表情が変わるなと思いながら、なんだか少し嬉しくなっている自分がいた。
こんなのずるい。いつもは一緒に遊びたがらないのにどうして急に誘ったのか。聞きたかった。
