俺には、初めて稀一以外に居場所が出来た。美術部だ。絵を描くのは元々好きだったが、大会で賞を取るのは初めてだった。それに俺が生きてていいと肯定してもらった気がした。ニコイチだと言われる俺たち。勿論、稀一も美術部に入った。最初は良かった。俺の方が上手かったから。俺は忘れていた。稀一が天才な事を。二年に上がる頃には、俺の実力を追い越し、大会のありとあらゆる賞を総ナメし始めた。俺が……俺の唯一の利点が…………。嫉妬に狂うのも時間の問題だった。俺は言ってしまった。何よりも大事な稀一に。
《稀一には俺が必要だけど、俺は稀一必要としてないからな。お前さえいなければ……俺はもっと幸せだった。》
稀一はどんな顔をしていたっけ?叫ぶように続けた。
《それでも俺を救ったつもり?ふざけるなお前のせいで俺は、いつも2番だ。お前さえいなければ良かったのに。》
稀一は静かに言った。
《ごめん。》
それから俺たちは別々になった。
《稀一には俺が必要だけど、俺は稀一必要としてないからな。お前さえいなければ……俺はもっと幸せだった。》
稀一はどんな顔をしていたっけ?叫ぶように続けた。
《それでも俺を救ったつもり?ふざけるなお前のせいで俺は、いつも2番だ。お前さえいなければ良かったのに。》
稀一は静かに言った。
《ごめん。》
それから俺たちは別々になった。



