「‘キュリシーの力を借りたんだ’」
「‘サードスキルか’」
アルケスもレベル40に達していたらしい。
ファーストスキルがキュリシーとの契約でセカンドスキルがキュリシーの強化だとしたら、キュリシーの力を借りるのはサードスキルだろう。
キュリシーは二体の影を出して三体になっているが、アルケスは一体しか出していない。
トモナリの四姉妹の誓いのように、多少スキルとしてはそのものよりも劣るのかもしれない。
「弱点看破!」
アルケスと影のアルケスからの攻撃を防ぎながら弱点看破を発動させる。
怪力と魔力物質構成も発動させているために、弱点看破の効率も下がってしまう。
影のアルケスの弱点を探すがなかなか反応がない。
魔力物質構成や防具のエドのおかげで攻撃が当たってもトモナリにダメージはないが、攻撃が当たると魔道具の魔力は削られてしまう。
できるだけアルケスの攻撃を防ぎながら反撃の糸口を探す。
「見えた!」
影のアルケスの心臓のところが光って見える。
弱点看破が影のアルケスの弱点を見抜いたのだ。
「‘ぐっ!’」
怪力に加えて、剣のルビウスに魔力を込めて火をまとわせる。
トモナリはアルケスを力で無理矢理押し返す。
影のアルケスの攻撃をギリギリでかわしながら、心臓を剣で突いた。
剣から炎を噴出させて、影のアルケスを消し去る。
「‘行くぞ!’」
これでまたトモナリとアルケスの戦いとなった。
出力を抑えて体に負担がかからないぐらいに調整した怪力でも、元のステータスが高いトモナリが使うとアルケスにとって驚異的な力になる。
全体的なステータスもトモナリの方が高い。
攻めに回られてしまうとアルケスには余裕が一気になくなった。
「とにょー!」
キュリシーもヒカリに押されている。
影のキュリシーたちもルビウスとエドにほぼ押さえ込まれているような状態であった。
「終わらせるのだ!」
「終わらせるぞ!」
それぞれ戦うヒカリとトモナリの声が重なった。
「ボーッ!」
「くらえ!」
ヒカリがブレスを放ち、トモナリは怪力の出力を上げて剣を振り下ろす。
ブレスはキュリシーに直撃し、トモナリの剣は防御を押し込んで肩からアルケスを袈裟斬りにした。
魔道具の限界を超えて、ガラスが割れるような音が鳴り響いて保護魔法が効果を失った。
「‘日本のアイゼンの一撃ー! ドイツのアルケスの保護が破れてしまったぁー!’」
後ろに転がったアルケスとキュリシーはたまたま隣同士の位置で倒れることになった。
「‘また……負けちゃったね’」
アルケスが大の字に伸ばした腕がキュリシーに触れる。
剣を手放してキュリシーの頭を撫でる。
「‘強かったよ、アルケス’」
能力も高くて、スキルも優秀。
ドイツがここまで勝ち残ってきたのも納得の強さであった。
トモナリが手を差し出すとアルケスはトモナリの手を取って立ち上がる。
「‘でも……次は個人戦がある。僕もまた君に挑戦するつもりだよ’」
今は負けたと認めよう。
だけど諦めるつもりはないとアルケスは笑顔を見せた。
「‘こっちはもう勘弁願いたいな’」
アルケスのスキルは結構面倒だ。
負けるつもりはないが、できることなら次は戦いたくない。
「‘ははっ! おめでとう!’」
アルケスは取ったトモナリの手を上げて観客にアピールする。
すると観客から歓声が上がる。
「‘なんと! 去年に引き続き、団体戦は日本が優勝だー!’」
これで去年はまぐれだったなんて言わせない。
「やったのだー!」
アルケスやヒカリと共に観客の歓声に応えるトモナリも、今ばかりは勝利の高揚感を覚えていたのであった。
「‘サードスキルか’」
アルケスもレベル40に達していたらしい。
ファーストスキルがキュリシーとの契約でセカンドスキルがキュリシーの強化だとしたら、キュリシーの力を借りるのはサードスキルだろう。
キュリシーは二体の影を出して三体になっているが、アルケスは一体しか出していない。
トモナリの四姉妹の誓いのように、多少スキルとしてはそのものよりも劣るのかもしれない。
「弱点看破!」
アルケスと影のアルケスからの攻撃を防ぎながら弱点看破を発動させる。
怪力と魔力物質構成も発動させているために、弱点看破の効率も下がってしまう。
影のアルケスの弱点を探すがなかなか反応がない。
魔力物質構成や防具のエドのおかげで攻撃が当たってもトモナリにダメージはないが、攻撃が当たると魔道具の魔力は削られてしまう。
できるだけアルケスの攻撃を防ぎながら反撃の糸口を探す。
「見えた!」
影のアルケスの心臓のところが光って見える。
弱点看破が影のアルケスの弱点を見抜いたのだ。
「‘ぐっ!’」
怪力に加えて、剣のルビウスに魔力を込めて火をまとわせる。
トモナリはアルケスを力で無理矢理押し返す。
影のアルケスの攻撃をギリギリでかわしながら、心臓を剣で突いた。
剣から炎を噴出させて、影のアルケスを消し去る。
「‘行くぞ!’」
これでまたトモナリとアルケスの戦いとなった。
出力を抑えて体に負担がかからないぐらいに調整した怪力でも、元のステータスが高いトモナリが使うとアルケスにとって驚異的な力になる。
全体的なステータスもトモナリの方が高い。
攻めに回られてしまうとアルケスには余裕が一気になくなった。
「とにょー!」
キュリシーもヒカリに押されている。
影のキュリシーたちもルビウスとエドにほぼ押さえ込まれているような状態であった。
「終わらせるのだ!」
「終わらせるぞ!」
それぞれ戦うヒカリとトモナリの声が重なった。
「ボーッ!」
「くらえ!」
ヒカリがブレスを放ち、トモナリは怪力の出力を上げて剣を振り下ろす。
ブレスはキュリシーに直撃し、トモナリの剣は防御を押し込んで肩からアルケスを袈裟斬りにした。
魔道具の限界を超えて、ガラスが割れるような音が鳴り響いて保護魔法が効果を失った。
「‘日本のアイゼンの一撃ー! ドイツのアルケスの保護が破れてしまったぁー!’」
後ろに転がったアルケスとキュリシーはたまたま隣同士の位置で倒れることになった。
「‘また……負けちゃったね’」
アルケスが大の字に伸ばした腕がキュリシーに触れる。
剣を手放してキュリシーの頭を撫でる。
「‘強かったよ、アルケス’」
能力も高くて、スキルも優秀。
ドイツがここまで勝ち残ってきたのも納得の強さであった。
トモナリが手を差し出すとアルケスはトモナリの手を取って立ち上がる。
「‘でも……次は個人戦がある。僕もまた君に挑戦するつもりだよ’」
今は負けたと認めよう。
だけど諦めるつもりはないとアルケスは笑顔を見せた。
「‘こっちはもう勘弁願いたいな’」
アルケスのスキルは結構面倒だ。
負けるつもりはないが、できることなら次は戦いたくない。
「‘ははっ! おめでとう!’」
アルケスは取ったトモナリの手を上げて観客にアピールする。
すると観客から歓声が上がる。
「‘なんと! 去年に引き続き、団体戦は日本が優勝だー!’」
これで去年はまぐれだったなんて言わせない。
「やったのだー!」
アルケスやヒカリと共に観客の歓声に応えるトモナリも、今ばかりは勝利の高揚感を覚えていたのであった。

