「お疲れ様」
「実際の戦いだっら私が勝ってるんだから!」
「あの感じならそうだろうが、試合は引き分けだな」
「ムカつく!」
試合としてではない本気の勝負ならばミズキが相手を倒していただろうとトモナリも思う。
ただ今回は試合であり、魔道具の保護の範囲内で戦うルールがある。
「まあ、あとは任せたよ!」
なんだかんだと食い下がったドイツによって、日本も後はなくなった。
「‘ドイツvs日本……一進一退の攻防が続き、とうとう互いの選手も一人ずつとなりました! ドイツの大将は雄々しきウルフを使役するアルケス・ケーニヒ!’」
アルケスがキュリシーと共にステージに上がる。
歓声が沸き起こるが、アルケスはただただ日本組の方に視線を向けている。
「‘対する日本の大将は去年の個人戦優勝者、そしてドラゴンを連れた覚醒者……アイゼントモナリ〜!’」
流石にここまでくればトモナリを応援してくれる人もいる。
「‘久しぶりだな’」
「‘ああ、一年ぶりだね’」
「‘少し背が伸びたか?’」
「‘ちょっとだけね’」
ステージの真ん中で握手をして、軽く言葉を交わす。
「お手!」
ヒカリが手を差し出すとキュリシーもポンと前足を差し出した。
「‘この二人は去年の個人戦でも戦った因縁があるのです! 去年はアイゼントモナリが勝ちましたが、ことはどうなるのでしょうか!’」
「‘因縁なんてないのにね’」
アルケスは目を細めて笑う。
「‘そうだな’」
因縁というほどドロっとしたような関係ではない。
特に連絡を取り合うようなこともないが、アルケスとは良い友達だとトモナリは思っている。
「‘全力を尽くして戦おう’」
「‘ああ、君とまた戦いたかったよ’」
互いに笑顔を浮かべると、一度距離を取る。
「‘さあ、試合が始まろうとしています!’」
モニターに数字が表示される。
カウントダウンが始まり、会場に緊張が走る。
「行くのだー!」
試合開始のブザーが鳴り響き、ヒカリとキュリシーが同時に動く。
去年はヒカリにビビっていたようなキュリシーだが、今年は一味違うらしい。
「‘僕も行くよ!’」
厳しい戦いだとアルケスは思っていた。
ここまでアルケスが勝ち上がってきたのは数の優位があったことも大きい。
キュリシーとの連携で二対一の戦いを勝ち抜いてきたのだ。
だがトモナリにはヒカリがいる。
ヒカリがトモナリと戦っている間、アルケスがこれまで得ていたアドバンテージはなくなってしまう。
アルケス本人が一人でトモナリと戦うしかないのである。
ヒカリの方も強いことはわかっている。
キュリシーの助けは期待できないと、アルケスも戦う覚悟をしていた。
「‘はああああっ!’」
片刃の剣をアルケスは振り下ろす。
キュリシーがアルケスの最大の特徴だろうが、アルケス自身も決して弱くはない。
トモナリも剣で対抗する。
アルケスのレベルは知らないが、全体的なステータスの伸びは良さそうだと攻撃を受けながら感じていた。
「にょわー!」
「ヒカリ!」
「‘よそ見してていいのかな!’」
ヒカリがキュリシーに叩き落とされていた。
気が逸れたトモナリにアルケスは攻撃を叩き込む。
「‘魔獣強化……キュリシーはかなり強いよ’」
アルケスのセカンドスキルはキュリシーを強化するものだった。
徹底的にテイマーとしてのスキルを持っているらしい。
「ふっ! ほわっ!」
ヒカリはキュリシーの噛みつきをかわす。
今の所ヒカリはキュリシーに押されている。
「‘キュリシー! さっさと終わらせるんだ!’」
相手の奥の手を待つことはない。
全力を出す前に終わらせてしまえと指示を出す。
「ななな!?」
カッとキュリシーの目が光り、影が地面から立ち上がる。
影が二つに分裂して、キュリシーと同じ形になる。
「ズルいのだ!」
ヒカリがブレスを出したり魔法を使ったりするように、キュリシーにも能力がある。
能力によって影の分身を作り出したのだ。
「ならこっちも対抗だ!」
「‘なにそれ!? そっちの方がズルいよ!’」
トモナリは影の分身に対抗してルビウスとエドを呼び出す。
「ぬほほ……久々に活躍の場だな」
「暇をしていたところだ。ちょうどいい」
トモナリがさらに魔獣を召喚したことにアルケスは驚く。
せっかく有利になりそうだったのに、また数が同じになってしまった。
「‘こっちも本気でいかせてもらうぞ!’」
「‘うっ!?’」
怪力を発動させる。
急にトモナリの力が増して、アルケスは大きく押し返される。
拳で殴らなくとも怪力を使うと体に力の分の衝撃があるので、魔力物質構成で腕は保護している。
ヒカリたちが魔法を使って派手に戦う一方で、トモナリはアルケスのことをガンガン攻めていく。
「‘こっちも出し惜しみしてられないね!’」
「なに!?」
剣をかわしてアルケスがトモナリの右脇腹を狙った。
トモナリは素早く防御してみせたのだが、逆側から何かの気配を感じて咄嗟に体をねじった。
「‘キュリシーのスキルじゃなかったのか?’」
そこにいたのは影のアルケスだった。
キュリシーのようにアルケスは影で分身を作り出していたのだ。
キュリシーのスキルのはずではなかったのかとトモナリは目を細める。
「実際の戦いだっら私が勝ってるんだから!」
「あの感じならそうだろうが、試合は引き分けだな」
「ムカつく!」
試合としてではない本気の勝負ならばミズキが相手を倒していただろうとトモナリも思う。
ただ今回は試合であり、魔道具の保護の範囲内で戦うルールがある。
「まあ、あとは任せたよ!」
なんだかんだと食い下がったドイツによって、日本も後はなくなった。
「‘ドイツvs日本……一進一退の攻防が続き、とうとう互いの選手も一人ずつとなりました! ドイツの大将は雄々しきウルフを使役するアルケス・ケーニヒ!’」
アルケスがキュリシーと共にステージに上がる。
歓声が沸き起こるが、アルケスはただただ日本組の方に視線を向けている。
「‘対する日本の大将は去年の個人戦優勝者、そしてドラゴンを連れた覚醒者……アイゼントモナリ〜!’」
流石にここまでくればトモナリを応援してくれる人もいる。
「‘久しぶりだな’」
「‘ああ、一年ぶりだね’」
「‘少し背が伸びたか?’」
「‘ちょっとだけね’」
ステージの真ん中で握手をして、軽く言葉を交わす。
「お手!」
ヒカリが手を差し出すとキュリシーもポンと前足を差し出した。
「‘この二人は去年の個人戦でも戦った因縁があるのです! 去年はアイゼントモナリが勝ちましたが、ことはどうなるのでしょうか!’」
「‘因縁なんてないのにね’」
アルケスは目を細めて笑う。
「‘そうだな’」
因縁というほどドロっとしたような関係ではない。
特に連絡を取り合うようなこともないが、アルケスとは良い友達だとトモナリは思っている。
「‘全力を尽くして戦おう’」
「‘ああ、君とまた戦いたかったよ’」
互いに笑顔を浮かべると、一度距離を取る。
「‘さあ、試合が始まろうとしています!’」
モニターに数字が表示される。
カウントダウンが始まり、会場に緊張が走る。
「行くのだー!」
試合開始のブザーが鳴り響き、ヒカリとキュリシーが同時に動く。
去年はヒカリにビビっていたようなキュリシーだが、今年は一味違うらしい。
「‘僕も行くよ!’」
厳しい戦いだとアルケスは思っていた。
ここまでアルケスが勝ち上がってきたのは数の優位があったことも大きい。
キュリシーとの連携で二対一の戦いを勝ち抜いてきたのだ。
だがトモナリにはヒカリがいる。
ヒカリがトモナリと戦っている間、アルケスがこれまで得ていたアドバンテージはなくなってしまう。
アルケス本人が一人でトモナリと戦うしかないのである。
ヒカリの方も強いことはわかっている。
キュリシーの助けは期待できないと、アルケスも戦う覚悟をしていた。
「‘はああああっ!’」
片刃の剣をアルケスは振り下ろす。
キュリシーがアルケスの最大の特徴だろうが、アルケス自身も決して弱くはない。
トモナリも剣で対抗する。
アルケスのレベルは知らないが、全体的なステータスの伸びは良さそうだと攻撃を受けながら感じていた。
「にょわー!」
「ヒカリ!」
「‘よそ見してていいのかな!’」
ヒカリがキュリシーに叩き落とされていた。
気が逸れたトモナリにアルケスは攻撃を叩き込む。
「‘魔獣強化……キュリシーはかなり強いよ’」
アルケスのセカンドスキルはキュリシーを強化するものだった。
徹底的にテイマーとしてのスキルを持っているらしい。
「ふっ! ほわっ!」
ヒカリはキュリシーの噛みつきをかわす。
今の所ヒカリはキュリシーに押されている。
「‘キュリシー! さっさと終わらせるんだ!’」
相手の奥の手を待つことはない。
全力を出す前に終わらせてしまえと指示を出す。
「ななな!?」
カッとキュリシーの目が光り、影が地面から立ち上がる。
影が二つに分裂して、キュリシーと同じ形になる。
「ズルいのだ!」
ヒカリがブレスを出したり魔法を使ったりするように、キュリシーにも能力がある。
能力によって影の分身を作り出したのだ。
「ならこっちも対抗だ!」
「‘なにそれ!? そっちの方がズルいよ!’」
トモナリは影の分身に対抗してルビウスとエドを呼び出す。
「ぬほほ……久々に活躍の場だな」
「暇をしていたところだ。ちょうどいい」
トモナリがさらに魔獣を召喚したことにアルケスは驚く。
せっかく有利になりそうだったのに、また数が同じになってしまった。
「‘こっちも本気でいかせてもらうぞ!’」
「‘うっ!?’」
怪力を発動させる。
急にトモナリの力が増して、アルケスは大きく押し返される。
拳で殴らなくとも怪力を使うと体に力の分の衝撃があるので、魔力物質構成で腕は保護している。
ヒカリたちが魔法を使って派手に戦う一方で、トモナリはアルケスのことをガンガン攻めていく。
「‘こっちも出し惜しみしてられないね!’」
「なに!?」
剣をかわしてアルケスがトモナリの右脇腹を狙った。
トモナリは素早く防御してみせたのだが、逆側から何かの気配を感じて咄嗟に体をねじった。
「‘キュリシーのスキルじゃなかったのか?’」
そこにいたのは影のアルケスだった。
キュリシーのようにアルケスは影で分身を作り出していたのだ。
キュリシーのスキルのはずではなかったのかとトモナリは目を細める。

