「レベルも40になったな」
『力:128
素早さ:130
体力:132
魔力:125
器用さ:128
運:98』
オートマタゲートなんかを乗り越えてトモナリのレベルも40になった。
レベルが上がってきてトレーニングでの能力値向上はほとんどなくなってしまったので、あとはコツコツとレベルを上げていくしかない。
今のところまだステータスはレベルごとに二つずつ上がっていっている。
最大値まで上がらなそうだけど、このまま同じく上がっていくと想定した時に各数値はそれぞれ上位の数値となる見込みだ。
それぞれの能力に特化した職業と同じぐらいに上がるので、ぜひともこのまま行ってほしいところである。
ただトモナリが気になっているところはステータスの各能力値ではない。
「第三……第四になるのか? まあどっちでもいい。次のスキルに何を手に入れられるかだな」
レベルが40になったということは、三つ目のスキルスロットが解放されるということである。
ここまででトモナリは三つのスキルを手に入れた。
交感力と魂の契約 (ドラゴン)とドラゴンズコネクトの三つだ。
今のところ三つのスキルは、それぞれ関わり合っている関連スキルだろうとトモナリは見ている。
普通の人で言うところの三つ目のスキルスロット、いわゆるサードスキルがどうなるのかはトモナリにも分からない。
回帰前のスキルとは全く異なっているので、回帰前の経験からどうなるという予想が全く立たないのである。
「ステータスアップ系か攻撃系スキルが欲しいよな」
大きく見ればドラゴンズコネクトもステータスアップ系や攻撃系のスキルである。
ただしドラゴンズコネクトは強力な分、消耗が激しくて長時間持たない。
切り札として使うのにはいいが、常時使えるものじゃない。
ユウトの二連撃のようなサッと発動できるような攻撃スキルや、サーシャの光の加護のような発動していても負担が少ないスキルが欲しいと思った。
「うーん、あとはどうするか……」
スキルは結局運でしかない。
悩んで、欲しいものがあると思ったところで欲しいものが手に入るわけではない。
ただ悩む要素が一つある。
ここまでトモナリは攻略したダンジョンで得られた魔石をお金にしないで保管していた。
いつかスキルを解放する時に魔石を入れていいものを狙おうと思っていたのである。
貯めてきた魔石は少なくないと思う。
けれどもスキルの抽選に大きな影響を及ぼすほどの量があるかといえば、それほどでもないような気がしている。
ここで魔石を使うべきか、次回以降に持ち越してしまうかが今の所の悩みなのであった。
「何悩んでんだ?」
椅子に座って悩むトモナリの後ろからサントリが抱きつくようにして、顎をトモナリの頭に乗せる。
マサヨシはディーニとサントリにアカデミーでも別の部屋を用意しようとしたのだけど、トモナリのお世話をするので入りませんと二人は固辞した。
トモナリとしては別にお世話してもらうこともないと思うのだけど、二人が譲らないのでしょうがなく同じ部屋で暮らしている。
そもそも一人で使うには広すぎる部屋だったので問題はないが、ほぼ人の女性と変わりないディーニとサントリが同じ屋根の下なのはいいのかという疑問はちょっとある。
夜のお世話もいたしますよ、なんてディーニはいつものように無表情で言うけれども、怖くて冗談かどうかも聞けやしない。
「色々とな」
「ふーん、大変だな、トモナリも。色々考えてんだろ?」
サントリは割と距離が近い。
昔馴染みのお姉さんという感じだろうか。
ペンターゴが妹ならサントリは姉である。
「あんま悩まずにさ、ありのままのトモナリでいればいいと私は思うよ」
ニッと笑ってサントリはトモナリの頭をくしゃくしゃと撫でる。
「……そうだな。今回はありのままに任せるか」
サントリの接し方は嫌いじゃない。
トモナリは笑ってどうするかを決めた。
「そのまま行こう。魔石は温存だ」
もっと魔石を貯めておくことにした。
スキルの抽選も現在悪くはない。
そのままでも良いスキルが手に入ることも期待できる。
仮にあまり良くないスキルだとしてもそれほど影響はない。
「ちょっと場所を変えようか」
スキルを得た時にコントロールが効かずに突発的に発動してしまうことがある。
寮の部屋では流石に少し不安なのでトモナリはもうちょっと広い場所に移動することにした。
放課後のアカデミーはだいぶ人が少ない。
しかし明らかに学生ではないディーニとサントリに加えてミニドラゴンまで連れているトモナリはかなり目立っていた。
流石にディーニとサントリに制服を着させるような勇気はトモナリにはなく、アカデミーに来る前に買った服を二人とも着ている。
サントリはともかく、ディーニはメイド服が欲しいというので少し困っていた。
変な噂が立たなきゃいいけどなと思いながらトレーニング棟にやってきた。
「すいません」
トレーニング棟に入って受付の職員に声をかける。
「個人用の高耐久ルーム空いてますか?」
単純に体を動かすのみならず、スキルや魔法にも耐えられるような頑丈な部屋もトレーニング棟には存在している。
『力:128
素早さ:130
体力:132
魔力:125
器用さ:128
運:98』
オートマタゲートなんかを乗り越えてトモナリのレベルも40になった。
レベルが上がってきてトレーニングでの能力値向上はほとんどなくなってしまったので、あとはコツコツとレベルを上げていくしかない。
今のところまだステータスはレベルごとに二つずつ上がっていっている。
最大値まで上がらなそうだけど、このまま同じく上がっていくと想定した時に各数値はそれぞれ上位の数値となる見込みだ。
それぞれの能力に特化した職業と同じぐらいに上がるので、ぜひともこのまま行ってほしいところである。
ただトモナリが気になっているところはステータスの各能力値ではない。
「第三……第四になるのか? まあどっちでもいい。次のスキルに何を手に入れられるかだな」
レベルが40になったということは、三つ目のスキルスロットが解放されるということである。
ここまででトモナリは三つのスキルを手に入れた。
交感力と魂の契約 (ドラゴン)とドラゴンズコネクトの三つだ。
今のところ三つのスキルは、それぞれ関わり合っている関連スキルだろうとトモナリは見ている。
普通の人で言うところの三つ目のスキルスロット、いわゆるサードスキルがどうなるのかはトモナリにも分からない。
回帰前のスキルとは全く異なっているので、回帰前の経験からどうなるという予想が全く立たないのである。
「ステータスアップ系か攻撃系スキルが欲しいよな」
大きく見ればドラゴンズコネクトもステータスアップ系や攻撃系のスキルである。
ただしドラゴンズコネクトは強力な分、消耗が激しくて長時間持たない。
切り札として使うのにはいいが、常時使えるものじゃない。
ユウトの二連撃のようなサッと発動できるような攻撃スキルや、サーシャの光の加護のような発動していても負担が少ないスキルが欲しいと思った。
「うーん、あとはどうするか……」
スキルは結局運でしかない。
悩んで、欲しいものがあると思ったところで欲しいものが手に入るわけではない。
ただ悩む要素が一つある。
ここまでトモナリは攻略したダンジョンで得られた魔石をお金にしないで保管していた。
いつかスキルを解放する時に魔石を入れていいものを狙おうと思っていたのである。
貯めてきた魔石は少なくないと思う。
けれどもスキルの抽選に大きな影響を及ぼすほどの量があるかといえば、それほどでもないような気がしている。
ここで魔石を使うべきか、次回以降に持ち越してしまうかが今の所の悩みなのであった。
「何悩んでんだ?」
椅子に座って悩むトモナリの後ろからサントリが抱きつくようにして、顎をトモナリの頭に乗せる。
マサヨシはディーニとサントリにアカデミーでも別の部屋を用意しようとしたのだけど、トモナリのお世話をするので入りませんと二人は固辞した。
トモナリとしては別にお世話してもらうこともないと思うのだけど、二人が譲らないのでしょうがなく同じ部屋で暮らしている。
そもそも一人で使うには広すぎる部屋だったので問題はないが、ほぼ人の女性と変わりないディーニとサントリが同じ屋根の下なのはいいのかという疑問はちょっとある。
夜のお世話もいたしますよ、なんてディーニはいつものように無表情で言うけれども、怖くて冗談かどうかも聞けやしない。
「色々とな」
「ふーん、大変だな、トモナリも。色々考えてんだろ?」
サントリは割と距離が近い。
昔馴染みのお姉さんという感じだろうか。
ペンターゴが妹ならサントリは姉である。
「あんま悩まずにさ、ありのままのトモナリでいればいいと私は思うよ」
ニッと笑ってサントリはトモナリの頭をくしゃくしゃと撫でる。
「……そうだな。今回はありのままに任せるか」
サントリの接し方は嫌いじゃない。
トモナリは笑ってどうするかを決めた。
「そのまま行こう。魔石は温存だ」
もっと魔石を貯めておくことにした。
スキルの抽選も現在悪くはない。
そのままでも良いスキルが手に入ることも期待できる。
仮にあまり良くないスキルだとしてもそれほど影響はない。
「ちょっと場所を変えようか」
スキルを得た時にコントロールが効かずに突発的に発動してしまうことがある。
寮の部屋では流石に少し不安なのでトモナリはもうちょっと広い場所に移動することにした。
放課後のアカデミーはだいぶ人が少ない。
しかし明らかに学生ではないディーニとサントリに加えてミニドラゴンまで連れているトモナリはかなり目立っていた。
流石にディーニとサントリに制服を着させるような勇気はトモナリにはなく、アカデミーに来る前に買った服を二人とも着ている。
サントリはともかく、ディーニはメイド服が欲しいというので少し困っていた。
変な噂が立たなきゃいいけどなと思いながらトレーニング棟にやってきた。
「すいません」
トレーニング棟に入って受付の職員に声をかける。
「個人用の高耐久ルーム空いてますか?」
単純に体を動かすのみならず、スキルや魔法にも耐えられるような頑丈な部屋もトレーニング棟には存在している。

