「くわ……あら? 二人とも元気そうね」
サントリは体を起こして体を伸ばす。
ジッと見つめるディーニとペンターゴに気づいて、嬉しそうに笑顔を浮かべた、
「あなたも元気そうで」
「私たちに元気ってある?」
「体壊れてないなら元気よ」
ニコッと笑顔を浮かべるサントリはディーニやペンターゴのようなお堅い感じがない。
「それで……あなたが私のことを助けてくれたのかな?」
「ああ、そうだ」
「……あなた、妙な目で私のことを見るね?」
親愛、あるいは懐かしさがこもったような目でトモナリはサントリのことを見ている。
そんな目を向けられる意味が分からなくてサントリは首を傾げる。
「ちょっと……知り合いに似ていたんだ」
「そうなの? きっと美人なのね、その知り合い」
「ああ、とても綺麗で強い……人だった」
「二人はあなたと盟約を結んだようね。じゃあ私も。あなた悪い人じゃなさそうだし」
鍋の中からひょいと飛び出したサントリはトモナリの手を取って口づけする。
サントリの口付けは他の二人よりも熱をもたらした。
手の甲に浮かび上がる紋章は三人分のものが重なり合っている。
「ディーニ姉さん、ペンがいるってことは……あとはシテトラかな?」
「一つ聞きたい」
「何かしら、おじさん?」
「おじ……コホン。君たちは全部で何体いるのだ?」
シノヅカはおじさんと言われて少し顔をしかめた。
まだ三十になったばかりで、と言いかけたが、サントリの見た目はせいぜい二十歳前後だ。
そのぐらいの年齢の子から見たら十分おじさんかもしれないと踏みとどまった。
今ここでおじさんだということを否定する方がよほどおじさんっぽい。
それよりも他のオートマタの名前が口に出て、ディーニたちが全部で何体いるのか気になった。
仲間になってくれるオートマタは強力であるし、多ければ多いほどいい。
「あとは……一体かな?」
少し言い淀んでサントリが答える。
「残り一体か……是非とも見つけたいところだな」
これまでの流れからするに、サントリにもオートマタを止める力があるはずだとシノヅカは考えていた。
もう一体いて、四体分の停止効果はかなり戦闘を楽にしてくれるだろうと期待が持てる。
「ねねっ!」
「なんだ?」
「何か食べ物持ってない? お腹すいちゃって」
サントリがトモナリの服を引っ張った。
ディーニは一線引いたような感じがあり、ペンターゴは無口な子という感じ、そしてサントリはだいぶ気さくである。
「二人もどうだ?」
トモナリはインベントリから食料を取り出す。
お弁当とお菓子、ジュースまでセットだ。
今回において、トモナリのインベントリはかなり大きい。
上限は調べていないものの、インベントリの容量が小さい人から見たら無限に入るのではないかと思えるほどに物が入る。
常に必要ではないけれど、インベントリに入れて持っていたらいい物というのは結構ある。
食料品や飲料水なんかは必ずしも必要ではないが、念のために持ち込んでおければ助かるようなこともあったりするものだった。
だからトモナリはいくつか食料もインベントリに入れて持ち歩いている。
「おっ! 気が利くね! 二人も食べておきなよ!」
「オートマタも食事をとるのか?」
スプーン片手にお弁当を食べるサントリをイガラシは不思議そうな顔で見ている。
「いいのですか?」
「戦うためのエネルギー、必要だろ? 食べていいよ。まだあるしな」
「じゃあ食べる」
「……ではいただきます」
ペンターゴがお弁当に手を伸ばして、ディーニも続く。
「ほんと不思議だよね。ただまあゲートの中で起こることをいちいち不思議がってちゃ身が持たないか」
ディーニたちオートマタが食事する光景にみんなは不思議そうだったが、イヌサワはそんなもんかと受け入れる。
ゲートの中では何が起きても不思議じゃない。
食べ物を食べなさそうな存在が食べ物を食べたところで不思議というほどのことじゃないとイヌサワは軽く考えた。
「むしろ人に近い見た目をしているのだから食べたっていいだろう」
「まあ、そうかもしれないな」
人形であるオートマタだからと考えるとおかしく思えるが、食事している風景だけ見ると女の子がお弁当を食べているに過ぎない。
他のみんなもディーニたちを眺めるのをやめて、ついでに休憩を取ることにした。
「トモナリ!」
「なんだ?」
「僕も何か食べたいのだ!」
ヒカリはトモナリの額にくっつきそうなほどに顔を寄せる。
「何食べたい?」
「甘い物がいいのだ!」
「甘い物な」
トモナリはインベントリからカゴを取り出す。
お菓子一つ一つをインベントリに入れてはいられない。
だからカゴなんかに入れてまとめて一つとして入れてある。
「ほれ、好きなもん食べるといい」
「わーいなのだ!」
「僕ももらっていいかな?」
「どうぞ、イヌサワさん」
生物のお菓子はないが、駄菓子に洋菓子、和菓子も取り揃えている。
「……それも食べていいのかしら?」
「いいよ」
「これ何?」
「それはうみゃー棒っていうお菓子だよ」
サントリとペンターゴも食べたそうにしていたので許可を出すの嬉しそうにお菓子に手を伸ばす。
ペンターゴが手に取ったのは昔からあるお菓子だった。
サントリは体を起こして体を伸ばす。
ジッと見つめるディーニとペンターゴに気づいて、嬉しそうに笑顔を浮かべた、
「あなたも元気そうで」
「私たちに元気ってある?」
「体壊れてないなら元気よ」
ニコッと笑顔を浮かべるサントリはディーニやペンターゴのようなお堅い感じがない。
「それで……あなたが私のことを助けてくれたのかな?」
「ああ、そうだ」
「……あなた、妙な目で私のことを見るね?」
親愛、あるいは懐かしさがこもったような目でトモナリはサントリのことを見ている。
そんな目を向けられる意味が分からなくてサントリは首を傾げる。
「ちょっと……知り合いに似ていたんだ」
「そうなの? きっと美人なのね、その知り合い」
「ああ、とても綺麗で強い……人だった」
「二人はあなたと盟約を結んだようね。じゃあ私も。あなた悪い人じゃなさそうだし」
鍋の中からひょいと飛び出したサントリはトモナリの手を取って口づけする。
サントリの口付けは他の二人よりも熱をもたらした。
手の甲に浮かび上がる紋章は三人分のものが重なり合っている。
「ディーニ姉さん、ペンがいるってことは……あとはシテトラかな?」
「一つ聞きたい」
「何かしら、おじさん?」
「おじ……コホン。君たちは全部で何体いるのだ?」
シノヅカはおじさんと言われて少し顔をしかめた。
まだ三十になったばかりで、と言いかけたが、サントリの見た目はせいぜい二十歳前後だ。
そのぐらいの年齢の子から見たら十分おじさんかもしれないと踏みとどまった。
今ここでおじさんだということを否定する方がよほどおじさんっぽい。
それよりも他のオートマタの名前が口に出て、ディーニたちが全部で何体いるのか気になった。
仲間になってくれるオートマタは強力であるし、多ければ多いほどいい。
「あとは……一体かな?」
少し言い淀んでサントリが答える。
「残り一体か……是非とも見つけたいところだな」
これまでの流れからするに、サントリにもオートマタを止める力があるはずだとシノヅカは考えていた。
もう一体いて、四体分の停止効果はかなり戦闘を楽にしてくれるだろうと期待が持てる。
「ねねっ!」
「なんだ?」
「何か食べ物持ってない? お腹すいちゃって」
サントリがトモナリの服を引っ張った。
ディーニは一線引いたような感じがあり、ペンターゴは無口な子という感じ、そしてサントリはだいぶ気さくである。
「二人もどうだ?」
トモナリはインベントリから食料を取り出す。
お弁当とお菓子、ジュースまでセットだ。
今回において、トモナリのインベントリはかなり大きい。
上限は調べていないものの、インベントリの容量が小さい人から見たら無限に入るのではないかと思えるほどに物が入る。
常に必要ではないけれど、インベントリに入れて持っていたらいい物というのは結構ある。
食料品や飲料水なんかは必ずしも必要ではないが、念のために持ち込んでおければ助かるようなこともあったりするものだった。
だからトモナリはいくつか食料もインベントリに入れて持ち歩いている。
「おっ! 気が利くね! 二人も食べておきなよ!」
「オートマタも食事をとるのか?」
スプーン片手にお弁当を食べるサントリをイガラシは不思議そうな顔で見ている。
「いいのですか?」
「戦うためのエネルギー、必要だろ? 食べていいよ。まだあるしな」
「じゃあ食べる」
「……ではいただきます」
ペンターゴがお弁当に手を伸ばして、ディーニも続く。
「ほんと不思議だよね。ただまあゲートの中で起こることをいちいち不思議がってちゃ身が持たないか」
ディーニたちオートマタが食事する光景にみんなは不思議そうだったが、イヌサワはそんなもんかと受け入れる。
ゲートの中では何が起きても不思議じゃない。
食べ物を食べなさそうな存在が食べ物を食べたところで不思議というほどのことじゃないとイヌサワは軽く考えた。
「むしろ人に近い見た目をしているのだから食べたっていいだろう」
「まあ、そうかもしれないな」
人形であるオートマタだからと考えるとおかしく思えるが、食事している風景だけ見ると女の子がお弁当を食べているに過ぎない。
他のみんなもディーニたちを眺めるのをやめて、ついでに休憩を取ることにした。
「トモナリ!」
「なんだ?」
「僕も何か食べたいのだ!」
ヒカリはトモナリの額にくっつきそうなほどに顔を寄せる。
「何食べたい?」
「甘い物がいいのだ!」
「甘い物な」
トモナリはインベントリからカゴを取り出す。
お菓子一つ一つをインベントリに入れてはいられない。
だからカゴなんかに入れてまとめて一つとして入れてある。
「ほれ、好きなもん食べるといい」
「わーいなのだ!」
「僕ももらっていいかな?」
「どうぞ、イヌサワさん」
生物のお菓子はないが、駄菓子に洋菓子、和菓子も取り揃えている。
「……それも食べていいのかしら?」
「いいよ」
「これ何?」
「それはうみゃー棒っていうお菓子だよ」
サントリとペンターゴも食べたそうにしていたので許可を出すの嬉しそうにお菓子に手を伸ばす。
ペンターゴが手に取ったのは昔からあるお菓子だった。

