「先生もつえぇ……」
ヒカリによって片目をやられていたとはいえ、リーダーの男だって弱くはない。
遅い攻撃なら腕を斬られることもなく対処できたはずである。
だがリーダーの男は反応することもできずに腕を斬り飛ばされ、その後の戦いでもイオリには敵わなかった。
一年生たちだって先生である以上、イオリを軽く見ていたことはない。
しかしイオリの見せた実力は想像以上であった。
さすがはアカデミーの先生である。
「みんな、怪我はないか?」
「こっちは大丈夫です」
多少の怪我はある人はいつつも、大怪我を負った人はいない。
トモナリは二年生の状態を確認してマサヨシに返事する。
「みんな、生きてる人はこれで拘束を」
トモナリはインベントリから結束バンドを取り出した。
相手の方が多く、戦いは混戦であった。
倒せはしてもトドメまで刺していない人もいる。
ハルカを狙ったことは間違いないが、その理由も分からないし、相手がまだ他にも人がいる大きな組織の可能性もある。
相手の正体を明らかにするためには情報を吐く口も必要だ。
結束バンドは色々固定するのにも便利だし、人を拘束するのにも使える。
インベントリには余裕があるので、こうしたものもトモナリはインベントリに入れてある。
「つか……その格好」
「すごいかっこいい」
「サーシャもこの良さが分かるのだなぁ〜」
一つ大人びたようなトモナリにサーシャは目を輝かせている。
普段クールめなサーシャにしては珍しい。
ヒカリもトモナリのことを見て、よだれを垂らしそうにデヘヘもだらしなく笑顔を浮かべている。
「あっ、ヤバっ」
コウに結束バンドを手渡したトモナリのドラゴンズコネクトが解除された。
「トモナリ君!」
魔力が完全に尽きてしまった。
そのまま倒れそうになったトモナリのことをミズキ、マコト、サーシャ、そしてヒカリが支えた。
トモナリのドラゴンズコネクトのことはみんな分かっている。
姿はルビウスと違うけれど、力を尽くしたスキルであることは知っていた。
意図せぬ解除がどういったものなのかも分かっているから、倒れるかもしれないととっさに動いたのだ。
みんなに抱きつかれるようにして支えてもらったので倒れることはなかった。
「悪いな、みんな……うっ!」
トモナリはそっと地面に座らせてもらう。
体を動かすと鈍い痛みが走ってトモナリは顔を歪めた。
「うわっ……大丈夫?」
トモナリはエドも含めて装備をインベントリに収める。
そして服をめくりあげた。
トモナリの体は青あざだらけになっていた。
エドはリーダーの男の剣を防いでくれた。
しかし高い能力から生み出される衝撃までは全て防げない。
特にトモナリはリーダーの男の攻撃がエドの防御力を貫いたり破壊したりするまで強力ではないと、多少の攻撃を体で受けて反撃していたから攻撃そのものは意外とされていたのである。
ドラゴンズコネクトしていた時には、体そのものもエドの力によって強化されていた。
だが負ったダメージは決して軽くはなかった。
その証拠が身体中の青あざであった。
「トモナリ……大丈夫なのだ?」
「いてて……大丈夫だから触らないでくれ」
ヒカリが心配そうにトモナリの体を触る。
思いの外激痛が走る。
「またとんだことになっちゃったけど……なんとかなったな」
後のことはみんなに任せてトモナリは空を見上げる。
こんな戦いがあったというのに空は気持ちいいほどの快晴だった。
エドの力を試すこともできた。
こちら側は誰も死んでいない。
命をかけた戦いではあったけれど、結果が良ければ全て良し。
そう考えることにした。
ヒカリによって片目をやられていたとはいえ、リーダーの男だって弱くはない。
遅い攻撃なら腕を斬られることもなく対処できたはずである。
だがリーダーの男は反応することもできずに腕を斬り飛ばされ、その後の戦いでもイオリには敵わなかった。
一年生たちだって先生である以上、イオリを軽く見ていたことはない。
しかしイオリの見せた実力は想像以上であった。
さすがはアカデミーの先生である。
「みんな、怪我はないか?」
「こっちは大丈夫です」
多少の怪我はある人はいつつも、大怪我を負った人はいない。
トモナリは二年生の状態を確認してマサヨシに返事する。
「みんな、生きてる人はこれで拘束を」
トモナリはインベントリから結束バンドを取り出した。
相手の方が多く、戦いは混戦であった。
倒せはしてもトドメまで刺していない人もいる。
ハルカを狙ったことは間違いないが、その理由も分からないし、相手がまだ他にも人がいる大きな組織の可能性もある。
相手の正体を明らかにするためには情報を吐く口も必要だ。
結束バンドは色々固定するのにも便利だし、人を拘束するのにも使える。
インベントリには余裕があるので、こうしたものもトモナリはインベントリに入れてある。
「つか……その格好」
「すごいかっこいい」
「サーシャもこの良さが分かるのだなぁ〜」
一つ大人びたようなトモナリにサーシャは目を輝かせている。
普段クールめなサーシャにしては珍しい。
ヒカリもトモナリのことを見て、よだれを垂らしそうにデヘヘもだらしなく笑顔を浮かべている。
「あっ、ヤバっ」
コウに結束バンドを手渡したトモナリのドラゴンズコネクトが解除された。
「トモナリ君!」
魔力が完全に尽きてしまった。
そのまま倒れそうになったトモナリのことをミズキ、マコト、サーシャ、そしてヒカリが支えた。
トモナリのドラゴンズコネクトのことはみんな分かっている。
姿はルビウスと違うけれど、力を尽くしたスキルであることは知っていた。
意図せぬ解除がどういったものなのかも分かっているから、倒れるかもしれないととっさに動いたのだ。
みんなに抱きつかれるようにして支えてもらったので倒れることはなかった。
「悪いな、みんな……うっ!」
トモナリはそっと地面に座らせてもらう。
体を動かすと鈍い痛みが走ってトモナリは顔を歪めた。
「うわっ……大丈夫?」
トモナリはエドも含めて装備をインベントリに収める。
そして服をめくりあげた。
トモナリの体は青あざだらけになっていた。
エドはリーダーの男の剣を防いでくれた。
しかし高い能力から生み出される衝撃までは全て防げない。
特にトモナリはリーダーの男の攻撃がエドの防御力を貫いたり破壊したりするまで強力ではないと、多少の攻撃を体で受けて反撃していたから攻撃そのものは意外とされていたのである。
ドラゴンズコネクトしていた時には、体そのものもエドの力によって強化されていた。
だが負ったダメージは決して軽くはなかった。
その証拠が身体中の青あざであった。
「トモナリ……大丈夫なのだ?」
「いてて……大丈夫だから触らないでくれ」
ヒカリが心配そうにトモナリの体を触る。
思いの外激痛が走る。
「またとんだことになっちゃったけど……なんとかなったな」
後のことはみんなに任せてトモナリは空を見上げる。
こんな戦いがあったというのに空は気持ちいいほどの快晴だった。
エドの力を試すこともできた。
こちら側は誰も死んでいない。
命をかけた戦いではあったけれど、結果が良ければ全て良し。
そう考えることにした。

