「実はこのゲートが発生した経緯がある」
「ゲートが発生した……経緯?」
資格ありし者が誰なのかは知らないが別の場所で装備を作ればいい、とトモナリが思っていることを察したサタケが言葉を続ける。
ゲートが発生するのに経緯などあるのかとトモナリは不思議そうな顔をする。
「このゲートはアースドラゴンの精髄を加工中に発生したものなんだ」
「えっ?」
「もっといえば加工しようとした精髄からあのゲートは発生したのだ」
アースドラゴンの精髄からゲートが発生した。
聞いたこともない現象にトモナリは思わず呆然としてしまう。
「アースドラゴンの精髄はあの中……あるいはゲートそのものになってしまったと言ってもいい」
「アースドラゴンの精髄がゲートに……」
トモナリは改めてゲートのことを見る。
ゲートの見た目としては他にあるものと変わりがない。
しかし発生した経緯は明らかに他のものと異なっている。
「そういえば……」
ルビウスがドラゴンの力を感じると言っていたことを思い出す。
アースドラゴンの精髄がここにあるからそんなこともあるのだろうと思っていたが、もしかしたら目の前のゲートが原因なのかもしれない。
「アースドラゴンの精髄がないことには装備を作ることもできない。しかし資格ありし者……というのが誰のことなのか全く分からない」
サタケは盛大にため息をつく。
トモナリに気づかれることなく処理できる問題ならば、そもそもそうしていた。
アースドラゴンの精髄がなくなってゲートが出現してしまった今、装備の製作は中断せざるを得ない。
多少遅れると誤魔化すことはできても、ゲートをどうにかせねば再開はできない。
それならば正直に事情を話してしまう方がいいだろうと考えてトモナリを呼び出した。
目の前で奇妙な情報のゲートが実際にあるのだからトモナリも納得せざるを得ない。
回帰前にアースドラゴンの精髄がどのような経緯を辿って装備になったのか、トモナリも知らない。
もしかしたら回帰前にもこんなことがあった可能性は十分にある。
よほど噂になれば聞くようなこともあったのかもしれないが、装備一つ一つの製作秘話なんてわざわざ聞くことはない。
「資格がないとどうなるんですか?」
「簡単な話だ。ゲートの中に入れない。入ろうとしても壁に阻まれたようになるのだ」
「へぇ〜」
トモナリはゲートに手を伸ばす。
「資格ありし者……何かヒントのような……うわっ!」
「アイゼンさん!?」
壁に阻まれるようになる。
そう聞いていたのにトモナリの手はそのままゲートに吸い込まれていった。
手をつくぐらいのつもりだったのに、バランスを崩してトモナリはゲートの中に転がり込んでいく。
「トモナリ!」
ヒカリが追いかけてゲートの中に入る。
「くっ……」
慌ててサタケも追いかけようとしたが、サタケは見えない壁に阻まれてゲートには入れない。
「これは……」
「いてて……どうやら俺は入れるようです」
大丈夫だろうか。
心配していたらトモナリの首だけゲートから外に出てきた。
「よいしょ」
トモナリがゲートから出る。
「怪我はないか?」
「ええ、大丈夫です。……やっぱり俺は…………入れるみたいですね」
出てきたトモナリに怪我がなくてサタケは安心する。
トモナリは再びゲートに手を伸ばす。
トモナリの手がゲートの中に飲み込まれていく。
「俺が……資格ありし者、ってことみたいです」
「ゲートが発生した……経緯?」
資格ありし者が誰なのかは知らないが別の場所で装備を作ればいい、とトモナリが思っていることを察したサタケが言葉を続ける。
ゲートが発生するのに経緯などあるのかとトモナリは不思議そうな顔をする。
「このゲートはアースドラゴンの精髄を加工中に発生したものなんだ」
「えっ?」
「もっといえば加工しようとした精髄からあのゲートは発生したのだ」
アースドラゴンの精髄からゲートが発生した。
聞いたこともない現象にトモナリは思わず呆然としてしまう。
「アースドラゴンの精髄はあの中……あるいはゲートそのものになってしまったと言ってもいい」
「アースドラゴンの精髄がゲートに……」
トモナリは改めてゲートのことを見る。
ゲートの見た目としては他にあるものと変わりがない。
しかし発生した経緯は明らかに他のものと異なっている。
「そういえば……」
ルビウスがドラゴンの力を感じると言っていたことを思い出す。
アースドラゴンの精髄がここにあるからそんなこともあるのだろうと思っていたが、もしかしたら目の前のゲートが原因なのかもしれない。
「アースドラゴンの精髄がないことには装備を作ることもできない。しかし資格ありし者……というのが誰のことなのか全く分からない」
サタケは盛大にため息をつく。
トモナリに気づかれることなく処理できる問題ならば、そもそもそうしていた。
アースドラゴンの精髄がなくなってゲートが出現してしまった今、装備の製作は中断せざるを得ない。
多少遅れると誤魔化すことはできても、ゲートをどうにかせねば再開はできない。
それならば正直に事情を話してしまう方がいいだろうと考えてトモナリを呼び出した。
目の前で奇妙な情報のゲートが実際にあるのだからトモナリも納得せざるを得ない。
回帰前にアースドラゴンの精髄がどのような経緯を辿って装備になったのか、トモナリも知らない。
もしかしたら回帰前にもこんなことがあった可能性は十分にある。
よほど噂になれば聞くようなこともあったのかもしれないが、装備一つ一つの製作秘話なんてわざわざ聞くことはない。
「資格がないとどうなるんですか?」
「簡単な話だ。ゲートの中に入れない。入ろうとしても壁に阻まれたようになるのだ」
「へぇ〜」
トモナリはゲートに手を伸ばす。
「資格ありし者……何かヒントのような……うわっ!」
「アイゼンさん!?」
壁に阻まれるようになる。
そう聞いていたのにトモナリの手はそのままゲートに吸い込まれていった。
手をつくぐらいのつもりだったのに、バランスを崩してトモナリはゲートの中に転がり込んでいく。
「トモナリ!」
ヒカリが追いかけてゲートの中に入る。
「くっ……」
慌ててサタケも追いかけようとしたが、サタケは見えない壁に阻まれてゲートには入れない。
「これは……」
「いてて……どうやら俺は入れるようです」
大丈夫だろうか。
心配していたらトモナリの首だけゲートから外に出てきた。
「よいしょ」
トモナリがゲートから出る。
「怪我はないか?」
「ええ、大丈夫です。……やっぱり俺は…………入れるみたいですね」
出てきたトモナリに怪我がなくてサタケは安心する。
トモナリは再びゲートに手を伸ばす。
トモナリの手がゲートの中に飲み込まれていく。
「俺が……資格ありし者、ってことみたいです」

