「そうか……交感力の力か」
『交感力
EXスキル
モンスターと心を通わせることができるようになるスキル。知能と意思を持ったモンスターの言葉が理解できるようになる。モンスターから僅かに好感を得られ、親密になりやすくなる』
トモナリには交感力というスキルがある。
回帰前に手に入れたモンスター交感力というスキルが、回帰したら何故かモンスターという言葉が取れた。
ほとんど変わらないだろうとは思うけれど、回帰前にスキルの詳細は確認しなかったので完全に一緒かは分からない。
普段の戦いなんかで使うスキルではないので存在を忘れがちだった。
しかし交感力にはモンスターの言葉が理解できるようになるという効果があるのだ。
ここまでモンスターの声なんか聞こえなかったけれど、キュリシーは知能と意思を持つモンスターでトモナリにはキュリシーの声が理解できていたのである。
「‘なんて羨ましいスキルなんだ……’」
トモナリの説明を聞いてアルケスは羨望の眼差しを向けている。
キュリシーの声を聞くことができたらどれほど良いだろうと思うのだ。
「アルケスは私のこと大好きなんですよ。私もアルケスのことが大好きです」
「‘……聞こえてたら危ないかもな’」
「‘えっ? そんな変なこと言ってるのかい?’」
キュリシーはずいぶんと自己肯定感が高そうである。
それだけアルケスと深い絆があるのかも知れない。
ただアルケスがキュリシーを大好きで、キュリシーもアルケスが大好きだなんてこと聞こえたら、嬉しさとか恥ずかしさでアルケスは悶えることだろう。
「どーん!」
「うっ!? ヒカリ? なんだよ?」
ヒカリがトモナリの脇腹に体当たりして、しがみつく。
「ブゥ……僕ともお話しするのだ」
「……なんだ、嫉妬してるのか?」
「してるのだ!」
「素直でよろしい」
トモナリがキュリシーの言葉ばかり聞いているのでヒカリはすねていた。
トモナリはヒカリのパートナーであって、キュリシーのパートナーではない。
素直に嫉妬したと認めるヒカリの頭を撫でる。
「私もお願いします」
「‘んん? キュリシーもかい?’」
イチャつくトモナリとヒカリを見て、キュリシーもアルケスに頭を擦り付ける。
アルケスが頭を撫でてやるとキュリシーは目を細めて尻尾を振る。
「おい、お前ら! 遊んでないで手伝えよ!」
「そうだそうだ!」
そう言えば食事の準備の最中だった。
ユウトとミズキが包丁片手に怒っている。
「仕方ないから私が預かっとく」
「むふー、預かられておくのだ」
サーシャがヒカリのことを抱きかかえる。
トモナリに散々撫で回してもらったヒカリは大人しくサーシャに抱えられることにした。
「トモナリ君、これどうやったらいいのかな?」
「これはこうやってだな……」
ちょっと真面目に料理に取り掛かる。
こうして晩御飯のカレーは完成して、みんなで食べて、ゲート攻略に備えたのであった。
『交感力
EXスキル
モンスターと心を通わせることができるようになるスキル。知能と意思を持ったモンスターの言葉が理解できるようになる。モンスターから僅かに好感を得られ、親密になりやすくなる』
トモナリには交感力というスキルがある。
回帰前に手に入れたモンスター交感力というスキルが、回帰したら何故かモンスターという言葉が取れた。
ほとんど変わらないだろうとは思うけれど、回帰前にスキルの詳細は確認しなかったので完全に一緒かは分からない。
普段の戦いなんかで使うスキルではないので存在を忘れがちだった。
しかし交感力にはモンスターの言葉が理解できるようになるという効果があるのだ。
ここまでモンスターの声なんか聞こえなかったけれど、キュリシーは知能と意思を持つモンスターでトモナリにはキュリシーの声が理解できていたのである。
「‘なんて羨ましいスキルなんだ……’」
トモナリの説明を聞いてアルケスは羨望の眼差しを向けている。
キュリシーの声を聞くことができたらどれほど良いだろうと思うのだ。
「アルケスは私のこと大好きなんですよ。私もアルケスのことが大好きです」
「‘……聞こえてたら危ないかもな’」
「‘えっ? そんな変なこと言ってるのかい?’」
キュリシーはずいぶんと自己肯定感が高そうである。
それだけアルケスと深い絆があるのかも知れない。
ただアルケスがキュリシーを大好きで、キュリシーもアルケスが大好きだなんてこと聞こえたら、嬉しさとか恥ずかしさでアルケスは悶えることだろう。
「どーん!」
「うっ!? ヒカリ? なんだよ?」
ヒカリがトモナリの脇腹に体当たりして、しがみつく。
「ブゥ……僕ともお話しするのだ」
「……なんだ、嫉妬してるのか?」
「してるのだ!」
「素直でよろしい」
トモナリがキュリシーの言葉ばかり聞いているのでヒカリはすねていた。
トモナリはヒカリのパートナーであって、キュリシーのパートナーではない。
素直に嫉妬したと認めるヒカリの頭を撫でる。
「私もお願いします」
「‘んん? キュリシーもかい?’」
イチャつくトモナリとヒカリを見て、キュリシーもアルケスに頭を擦り付ける。
アルケスが頭を撫でてやるとキュリシーは目を細めて尻尾を振る。
「おい、お前ら! 遊んでないで手伝えよ!」
「そうだそうだ!」
そう言えば食事の準備の最中だった。
ユウトとミズキが包丁片手に怒っている。
「仕方ないから私が預かっとく」
「むふー、預かられておくのだ」
サーシャがヒカリのことを抱きかかえる。
トモナリに散々撫で回してもらったヒカリは大人しくサーシャに抱えられることにした。
「トモナリ君、これどうやったらいいのかな?」
「これはこうやってだな……」
ちょっと真面目に料理に取り掛かる。
こうして晩御飯のカレーは完成して、みんなで食べて、ゲート攻略に備えたのであった。

