最後の読者

僕は単行本をそのまま一気に読み終えた。
ラストは敵のボスと一騎打ちになったヒロキが、そのまま行方不明になる。街には平和が訪れ、ヒロインは『彼の生存を信じている』とハッキリ言い切り前を向く。朝日がそんなヒロインを照らしていた……そんな終わり方だ。

これはこれでストーリーとしてまとまっているし、悪いラストではないが、打ち切りだと言われたらそうだなと納得するラストでもある。

なにより、おさない先生自身が単行本のあとがきで書いている。

『ぼくの力が及ばず、不完全燃焼な終わり方になってしまいました』

だが先生はこう続けていた。

『でも必ず、もっとみなさんに楽しんでもらえるマンガをかいてもどってきます。
がんばります!
みなさんも学校や色々たいへんなこともあると思いますががんばって!
また必ずお会いしましょう!!』

小学生だった僕はこれを読んだとき、おさない先生をずっとずっと待っていようと心から思った。

それから何回も何十回も何百回も読み返した。
保管用に3冊追加で買ったりした。おさない先生に手紙も書いた。周りの人に勧めた。それがきっかけで漫画の話が出来る友達ができたりした。そこから漫研に入って、友達はもっと増えた。

僕の、人生の、一部だった。


だから何人もがこの漫画を面白くないと言っても


「僕にとっては、最高の漫画なんだ」