亡くなった！？おさない先生が！？

｢嘘…だろ。そんな…｣

思わずつぶやいた声が上擦っているのがわかる。スマホを握る手にじんわり汗が滲んだ。

「え…だって……え？」

ドクドクと嫌な音を立てる心臓。息の仕方がわからないかのように胸が苦しい。

脳裏に浮かぶのは、先生の漫画。ロキのイラスト。ポストに入っていたファンレターの返事。何度も何度も読み返して、端がよれてしまった単行本。

僕が好きだった漫画家。


一度スマホを消して、ギュッとキツく目を閉じる。
深い深呼吸を意識して繰り返すうち、少しだけれど鼓動が落ち着いてきたように感じた。

あらためてスマホを見る。さっきの先生のアカウントのつぶやきを開いた。

見間違いであってほしかったが、さっきと同じ先生の訃報を伝える内容があった。

「……これ、本当なのか？」

アカウントは先生のものだ。間違いない。
そして先生やその身内の人がこんな悪趣味な悪戯をするとは考えたくない。
だったらやはり真実ということになってしまうのだが……。

他に何か情報はないだろうか。
僕は今度はGoogleで検索をかけてみた。