▩月▩日の16時頃、▩▩県某所で7歳の女の子と白いワンボックスカーの交通事故が発生した。幸いにも被害者は全治数日の打撲で済んだが、事故を起こしたとされる白いワンボックスカーの行方はいまだ分かっていない。

「許せないんですよ」

被害者の父・長谷川弘毅さんは憤った様子で話してくれた。自分の娘が轢かれたうえ、加害者が捕まらず逃げ回っている。親として、その怒りは当然だろう。もし自分が同じ立場だったら、と想像してしまう。

実は長谷川さんは、過去に息子を交通事故で亡くしている。今回もまた交通事故で娘が命を落としかけた。数年のうちに家族が2度も交通事故に巻き込まれるなど、あまりに不運だ。私には到底想像もつかない苦しみだ。

私がこの事故を追うことになった理由は、ネットテレビの番組制作のためだ。視聴者が注目するテーマを扱う以上、こうした社会問題は避けて通れない。私はプロデューサーとして、事実を伝える番組作りを目指している。

事故が起きた▦▦県某所では、これまでに白いワンボックスカーが関与したとされる交通事故が3件発生している。1件目は長谷川さんの息子・勇気くん(当時7歳)が死亡、2件目は30代女性が全治1か月のけがを負い、そして今回の真子ちゃん(7歳)は全治数日の打撲。この連続性に疑問を抱かずにはいられない。

事故現場は直線道路で見通しも良い。通常であれば、事故が起きるような場所ではない。よそ見や居眠り運転、ブレーキとアクセルの踏み間違いといった原因が考えられるが、何かほかに隠された理由があるのではないかという考えも捨てきれない。

長谷川家は、父・弘毅さん、母・麻紀さん、娘・真子ちゃんの3人家族。塗装工事の仕事を営む弘毅さんは、家族のために懸命に働いている。仲睦まじい家庭の様子は、どこか心が温かくなる反面、事故による不幸が彼らを襲う理不尽さに胸が痛む。

事故翌日には現場に目撃情報を求める警察の看板が立てられた。しかし、2か月が経過しても目撃情報は得られていない。家族が独自に作成した貼り紙も無力だったようだ。

私たちはこの事故を番組で取り上げることで、白いワンボックスカーの行方を追う手助けができないかと考えている。

どんな些細な情報でも構わない。このような痛ましい事故が、少しでも減る世の中になることを願っている。