「で、何か話が合って来たんじゃないのか?」
「話が早い。今朝届いた現状の通知について共有したくてね。もらったんだろう? アーロンから、お小遣いをさ」
マティアスがニヤリと笑ってカイににじり寄る。カイは、観念したように一通の手紙を取り出した。
「これはこれは……天下のアーロン様は太っ腹ですなぁ」
そう言うと、レアの方にも手紙を渡した。さらさらと目を通すと、昨日の情報提供についての御礼が簡単に述べられていた。その謝礼として、驚くほどの額の寄付をするということも。
「これ……昨日賭場で稼いだ額と同じじゃあ……?」
「情報料だと言って寄越してきた。あの金は、あの場所を買って終わりだったはずなんだが……」
カイは手元の手紙に書かれた金額と同じ額が印字された商業ギルドの証書を持っていた。前世でいうところの銀行のような組織を持ち、大金はそこを通して取引される。当然、誰と誰が取引をしたという記録が残り、大きな商談の証人として利用する商人も多い。
「いいね。金貨1000枚が一気に増えたね。この金で何をする?」
証書に書かれた数字に目を踊らせるマティアスを置いて、カイはふんと鼻を鳴らした。
「半分は寄付だな。神殿と孤児院に分配する」
「半額とは……随分と半端な額だな?」
「ただの撒き餌だからな。最下位の貧乏人が苦肉の策で寄付をしたと知ったら、上の連中は更に多額の寄付をして力を誇示しようとするだろう。金をもらって困る者はいないし、これで残りの候補者の多くがつまらんばら撒き戦法に夢中になってくれる。俺はその間に、別のことをするだけだ」
「ほぉ、いいね。ちょうどお誂え向きの情報を手に入れたんだよ」
カイとマティアス、二人揃ってニタリと笑う。他人と言っていたが、やっぱり同じ血を引いているというのが頷ける顔つきだった。
これからまた何を始めるのか……レアはただ、戦々恐々として聞くほかなかった。
「話が早い。今朝届いた現状の通知について共有したくてね。もらったんだろう? アーロンから、お小遣いをさ」
マティアスがニヤリと笑ってカイににじり寄る。カイは、観念したように一通の手紙を取り出した。
「これはこれは……天下のアーロン様は太っ腹ですなぁ」
そう言うと、レアの方にも手紙を渡した。さらさらと目を通すと、昨日の情報提供についての御礼が簡単に述べられていた。その謝礼として、驚くほどの額の寄付をするということも。
「これ……昨日賭場で稼いだ額と同じじゃあ……?」
「情報料だと言って寄越してきた。あの金は、あの場所を買って終わりだったはずなんだが……」
カイは手元の手紙に書かれた金額と同じ額が印字された商業ギルドの証書を持っていた。前世でいうところの銀行のような組織を持ち、大金はそこを通して取引される。当然、誰と誰が取引をしたという記録が残り、大きな商談の証人として利用する商人も多い。
「いいね。金貨1000枚が一気に増えたね。この金で何をする?」
証書に書かれた数字に目を踊らせるマティアスを置いて、カイはふんと鼻を鳴らした。
「半分は寄付だな。神殿と孤児院に分配する」
「半額とは……随分と半端な額だな?」
「ただの撒き餌だからな。最下位の貧乏人が苦肉の策で寄付をしたと知ったら、上の連中は更に多額の寄付をして力を誇示しようとするだろう。金をもらって困る者はいないし、これで残りの候補者の多くがつまらんばら撒き戦法に夢中になってくれる。俺はその間に、別のことをするだけだ」
「ほぉ、いいね。ちょうどお誂え向きの情報を手に入れたんだよ」
カイとマティアス、二人揃ってニタリと笑う。他人と言っていたが、やっぱり同じ血を引いているというのが頷ける顔つきだった。
これからまた何を始めるのか……レアはただ、戦々恐々として聞くほかなかった。


