囲炉裏の火がぱちぱちと音を立てる。
龍胆は、ふっと目を開けた。
「俺は、どれくらい寝ていたんだ・・・?」
家についた頃には、力尽きて寝てしまったから、記憶が曖昧だ。掛布がかけられていること、隣で眠る菫の存在に気づくと、龍胆はほっと安堵のため息を付いた。
薪の燃え具合から察するに、それほど長くはたっていない。熟睡するほど、体が睡眠を欲していたらしい。
胸の傷口がうずく。腕が貫通したほどの傷だ。簡単には治るまい。
それより――・・・・・・。
「雪はどこに行ったんだ」
近くにいるはずの、雪の姿が見当たらない。
(あの体でチョロチョロされたら、それはそれで心配なのだよ)
コケたらどうする。今度は雪が骨折するはめになるだろう。
やむなく、龍胆は刀を杖代わりに地面を突きながら、たどたどしく裏口へ向かった。
雪の行動は読めている。水を汲みに井戸へ向かったはずだ。
案の定、裏口を開けてすぐに、白い地面に足跡が残っているのをみて、龍胆は苦笑した。
龍胆は、ふっと目を開けた。
「俺は、どれくらい寝ていたんだ・・・?」
家についた頃には、力尽きて寝てしまったから、記憶が曖昧だ。掛布がかけられていること、隣で眠る菫の存在に気づくと、龍胆はほっと安堵のため息を付いた。
薪の燃え具合から察するに、それほど長くはたっていない。熟睡するほど、体が睡眠を欲していたらしい。
胸の傷口がうずく。腕が貫通したほどの傷だ。簡単には治るまい。
それより――・・・・・・。
「雪はどこに行ったんだ」
近くにいるはずの、雪の姿が見当たらない。
(あの体でチョロチョロされたら、それはそれで心配なのだよ)
コケたらどうする。今度は雪が骨折するはめになるだろう。
やむなく、龍胆は刀を杖代わりに地面を突きながら、たどたどしく裏口へ向かった。
雪の行動は読めている。水を汲みに井戸へ向かったはずだ。
案の定、裏口を開けてすぐに、白い地面に足跡が残っているのをみて、龍胆は苦笑した。