ねぇ、「好きだ」って言ってみて?

青春・恋愛

月野麗/著
ねぇ、「好きだ」って言ってみて?
作品番号
1742014
最終更新
2025/02/05
総文字数
3,962
ページ数
1ページ
ステータス
完結
いいね数
1
ねぇ、あなたはなんで泣くの?

私は、悲しいからだよーーーーーーーーー



*表の顔*
「えー?才色兼備って感じの人、かな?優しいし!男いないなら狙うわ~w」
「えっと、王子様は、カッコよくてっ…!文武両道で、とっても凄いんです!」


*裏の顔*
「大っ嫌い!誰も本当の私を愛さない…そんな人なんか信じない…!」
「人は道具。俺の努力などあいつらは見ない…だから俺も無視する…!」




私と彼には、共通点があった。


一つ、人を信じないこと。
誰も“自分自身”を見てくれないから。

二つ、それなりにいろいろなところで努力してきたこと。

三つ、体が弱いこと。
でも、私はそれを認めず長距離をして、体を壊した。

四つ、異性の扱いには慣れていたこと。彼は女子をよく口説いていた。
ーーー私は口説いたりしていたわけではなく、同性から嫌われていたんだ。


ーーーーーー五つ、歌が大好きだったことーーーー



私は彼が嫌いだ。

物語の主人公のような性格を演じる彼。
本当はそんな人じゃないのに。

男としてのプライドはないのだろうか。



おそらく彼も私が嫌いだ。
初めて会った日の会話はどこへやら、全く関わろうとしない。





でも、そんな彼と再び関わるきっかけは、本当に突然だった…。


「あら、間抜けな顔してるわね。あ、日本語分かる?英語か中国語がいい?」
生徒会本部役員 国立シエル学園中等部 2年 神崎美鈴(かんざきみれい)
                ×
「残念、俺は顔で止まらず中身も間抜けでね?話の要件すらわからないんだよw」
学園のアイドル 国立シエル学園中等部 2年 星野光(ほしのひかる)



「ーー空の向こう いる君には届かないけど ああ 好きで好きでーー」
“あの人”の好きな歌を“あの人”のために歌う。


ふと、私の歌を聞いていた彼が口を開いた。

「そうじゃないだろ」
お前はあいつのことを憎んでいるはずだ、と続ける彼。




ーーー私が心の奥底で考えていることなんて、わかるはずがない。

「「わかるはずがない、他人なんかに」」







ーーーーこれは



人を信じないと誓った二人が



あがき、血のにじむ努力をして



様々なことと出会い、そして別れ、



“自分自身”について考えて行くお話。

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