冷淡な玄武様はオッドアイの神子の愛に溺れる

北ノ島へ着くと水無月が学校まで案内してくれる。一度、翡翠が案内してくれたがまだ学校までの道のりは把握できていないので助かる。

「水無月ちゃんの好物って何?」
「オイラはアブラムシが大好きエマ!おいちぃエマよ!」
「そ、そうなんだ……」
色々と助けてもらっているのでお礼に好物でもと思ったのだが虫はちょっと…って感じなので木の実あたりでも考えることにした。


歩いていると島の住人たちがチラチラと見たりヒソヒソ話している。
無言でじぃーっと見てたりと感じ悪い。
東京にいた時は通行人なんていちいち気にしないし香夜も気楽だったのでいい気分ではない。
下を向きそうになるも水無月が一生懸命案内してくれているので道を覚えるのを優先した。

学校の校門前に着くと男性が待っており、香夜に声を描ける。

「君が碧川香夜さんで間違いないかな?玄武の神子の?」
「は、はい!」
「僕は雪村だ。君のクラスの担任教師になる。ちなみに担当教科は物理と数学と国語だよ」
「宜しくお願いします!担当教科の掛け持ち多いですね」
「高等部の教師の数が少ないからね。初等部と中等部はちょっと多いくらいだよ」

雪村と名乗る教師は40代ほどの七三分けの眼鏡で細身で科学や白衣が似合いそうな感じだ。
口調から優しそうで、香夜の髪や瞳を見ても嫌な顔をしなかったので好感度は高い。

雪村と学校校内に入る。

学校校内は下の階が初等部、中階は中等部、上階は高等部で基本的には1学年1クラスで稀に2クラスになる。
校内は香夜が東京で通っていた学校と同じくらいで思ったよりも広い。

「エレベーターで高等部の階に行こうか」
「エレベーターなんてあるんですか?」
これは前の学校になかったので驚きだ。

「一般生徒は階段を使う決まりだが、教師や地位の高い来賓の方などはエレベーターを使っている。君は玄武の神子だから使ってもらって構わない」

遅刻した時はヒィヒィいいながら階段を上がっていたのでこれはありがたく使わせてもらいたい。

エレベーターを降りるとすぐに教室から賑やかな声が廊下からも伝わり、緊張で背筋を伸ばす。


「高等部だけは1学年ごとに階が違うんだ。…ちょっと待ってくれるかな」
雪村は教室前で香夜を待たせ、雪村は教室に入ると生徒たちを静かにさせ「転校生を紹介する」と香夜を手招きをする。


(わわっ!これから私の新しい学校生活と私の新しい人生の一歩が始まるんだ!)