「えっと…」
いきなり神の子孫など言われ混乱した。

『説明しますね』
翡翠はまず前提の話しをする

大昔、アヤカシは女性を攫った話をした。これは最初に聞いた話だ。
アヤカシの中には人間社会で働いている者もいる。
そのアヤカシたちが手引きをし4つの島に物資や島の特産物を売ったりしているんだという。

それと少し似ているようで、神は天界に住んでいる者がほとんどだが中には人間の世界に滞在し人間を見守る者がいる。
香夜のご先祖の神も人間の世界におり、人間の女性と恋愛したのではと。


「恋愛だけならともかく、神通力がないと神と番になったり子供が出来ないと翡翠様はおっしゃってましたよね?」
『ええ。私たち四神が使える神に確認しました。神によると神通力は分け与えることができるのです』

4つの島にはそれぞれ1人ずつの初代神子がおり、その初代神子は翡翠たちが使える神の番であり神子から神通力を分け与えられた。
神の神子もまた神から分け与えた。

島には初代神子の子孫…数百年の時を得てほぼ島民全員が神通力が現れる可能性はあるように香夜を含め、子孫は神通力があるのではと。

また霊力についてだが、神は万能ではないので霊力がある者全員を島に移せず取りこぼしがあったのではないかとも。

「私は人間じゃないんですか?ご先祖の神様は今はどうされてるんですか?」
『香夜は人間です。ご先祖の神との子はただの人間だったようで天界側は特に問題視していなかったようでです。それ以降は人間同士で婚姻関係があったのでしょう、香夜は人間の血が濃い。子孫にただの人間もいれば香夜のように霊力や神通力を持つ者がいたのでしょうね』

「………」
正直、混乱していた。
本当の両親のどちらかに神様がご先祖なんて普通はありえない。

『ご先祖の神については所在は不明です。昨日今日ではさすがの私も時間が足りませんでした。それと私の推測ですが、香夜の髪と瞳はご先祖の神が影響している可能性があります』

「え…」
地球上ありえないオッドアイの瞳が神様の影響だと考えればなんとなく納得がいく……気がする。