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夜、自宅の鍵を開け、中に入るとリビングからテレビの音が聞こえるので家族たちに「ただいま」と告げると家族たちは目を見開き、口を大きく開けていた。
「お前どうして帰って来たんだ!」
「たしかに海に……」
「バッグ持ってる!誰よ、奪わなかったせいじゃないの!」
「縄や袋に詰めたのに助かるわけないのに…」
両親と姉2人は慌てて、父親は「生き恥さらして帰ってくるんじゃねぇよ、化け物が!!」と香夜にビール瓶で殴りかかる。
母親と姉2人も近くにあった物を投げつける。
香夜は水無月を守るように胸ポケットを庇った。
香夜から血が流れると父親は殴るのをやめ、とっとと片付けて部屋から出てくるなと文句をいいながら家を出て行った。
居酒屋で飲み直そうとしているようで、母親と姉2人も付いて行き、家には香夜1人になった。
「水無月ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫じゃないのは香夜の方エマよ」
「うん。いつものことだから」
悲しそうな表情で片付けをする。
北ノ島にどうたどり着いたかはわからないが、香夜は家族たちに海に沈められたんだということはわかった。
「…ほんと、私なんで生まれちゃったのかな…お姉ちゃんたちに言われたとおり、生まれちゃ行けない存在だったんだね…あのまま死んじゃえば良かった…」
涙を流し震えていると水無月がモフモフの体毛でスリスリし慰めてくれているようだ。
「オイラは香夜と出会えて嬉しいエマ!だから死んじぇばなんて言わないで欲しいエマよ」
「ありがとね」
指で水無月の頭を撫でると気持ち良さそうにしている水無月をみていたら悲しい気持ちが少し癒えた。
片付けが終わり、自室に入る。
「ん?香夜は荷物いっぱいエマね〜」
「私の荷物じゃないよ」
香夜の部屋は物置部屋だ。
電気も窓もなく、空いてるスペースに着替えや学校の物を置けば香夜の身長では身を縮めて寝れるくらいの狭さだ。
「ホコリっぽいけど小さい体に悪影響かな?」
「何度もいうけどオイラは翡翠様の使いだから頑丈に出来てるエマよ!」
羽を広げドヤる水無月。
「あの人たちは香夜の家族エマ?なんで酷いことするエマ?」
水無月は嘴で絆創膏を加え、香夜に渡す。
「あの人たちは本当の家族じゃないの。私は児童養護施設にいてね、この家に引き取られたんだよ」
「じど…しせつ?エマ?」
知らない単語なのか上手く言えず首を傾げた水無月。
「両親がいないとか色んな事情で子供を育ててくれる場所かな?子供が出来ない夫婦とか色んな事情で施設の子を養子として迎えたりするんだよ。私の場合、髪と目が珍しいから引き取られただけみたい。あの両親はそれを隠して上手く言ったんだと思う」
「養子だと虐めるエマか?自分たちの都合で引き取ったのにエマ?」
「普通は養子でも実の子供として扱われるんだけどあの両親は珍しいから自慢したい自己欲求で飽きたら気持ち悪いって毛嫌いされたんだ。お姉ちゃんたちも最初は可愛がって優しくしてくれたけど、年を取って物事を見れるようになったら、自分と違うことに気づいて私を化け物扱いするようになってね」
「物事見れるのに虐めはダメってわからないエマか?翡翠様が人間は愚かってよく言ってるエマよ」
ヌゥ〜と難しい顔をする水無月に苦笑いをする香夜。
しばらくすると香夜の部屋のドアが開かれた。
そこには姉2人がニヤニヤしながら立っていた。
「なに?」
「なにじゃないよ!」
長女の「陽朝」で21歳。厚化粧で黒ロングの髪を巻いていて服装も派手な女子大生。
「まぁいいじゃない〜」
先ほどの険しい顔で罵声を浴びせた別人のような方は次女の「莉夕」20歳。ツインテールにゴスロリ服の女子大生。
「あんた、明日の合コン参加しなさい。あたしと莉夕も参加するんだけど人数が集まらないのよ。相手は有名大学の御曹司がいるんだからゲットしたいのよ」
「私はその御曹司の友人のイケメン狙いなのよね〜アンタは引き立て役だから」
陽朝と莉夕は意気揚々としていた。
「私、服持ってないし未成年だよ?」
「いいのよ!アンタは他人だしボロ雑巾みたいな服の方があたしらが目立つじゃん」
「明日、19時にウチらの大学の最寄り駅にある赤い屋根のレストラン、知ってるよね?来なかったらぶっ飛ばすからな!」
用は済んだとニヤニヤしながら自室に入っていく姉たち。
夜、自宅の鍵を開け、中に入るとリビングからテレビの音が聞こえるので家族たちに「ただいま」と告げると家族たちは目を見開き、口を大きく開けていた。
「お前どうして帰って来たんだ!」
「たしかに海に……」
「バッグ持ってる!誰よ、奪わなかったせいじゃないの!」
「縄や袋に詰めたのに助かるわけないのに…」
両親と姉2人は慌てて、父親は「生き恥さらして帰ってくるんじゃねぇよ、化け物が!!」と香夜にビール瓶で殴りかかる。
母親と姉2人も近くにあった物を投げつける。
香夜は水無月を守るように胸ポケットを庇った。
香夜から血が流れると父親は殴るのをやめ、とっとと片付けて部屋から出てくるなと文句をいいながら家を出て行った。
居酒屋で飲み直そうとしているようで、母親と姉2人も付いて行き、家には香夜1人になった。
「水無月ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫じゃないのは香夜の方エマよ」
「うん。いつものことだから」
悲しそうな表情で片付けをする。
北ノ島にどうたどり着いたかはわからないが、香夜は家族たちに海に沈められたんだということはわかった。
「…ほんと、私なんで生まれちゃったのかな…お姉ちゃんたちに言われたとおり、生まれちゃ行けない存在だったんだね…あのまま死んじゃえば良かった…」
涙を流し震えていると水無月がモフモフの体毛でスリスリし慰めてくれているようだ。
「オイラは香夜と出会えて嬉しいエマ!だから死んじぇばなんて言わないで欲しいエマよ」
「ありがとね」
指で水無月の頭を撫でると気持ち良さそうにしている水無月をみていたら悲しい気持ちが少し癒えた。
片付けが終わり、自室に入る。
「ん?香夜は荷物いっぱいエマね〜」
「私の荷物じゃないよ」
香夜の部屋は物置部屋だ。
電気も窓もなく、空いてるスペースに着替えや学校の物を置けば香夜の身長では身を縮めて寝れるくらいの狭さだ。
「ホコリっぽいけど小さい体に悪影響かな?」
「何度もいうけどオイラは翡翠様の使いだから頑丈に出来てるエマよ!」
羽を広げドヤる水無月。
「あの人たちは香夜の家族エマ?なんで酷いことするエマ?」
水無月は嘴で絆創膏を加え、香夜に渡す。
「あの人たちは本当の家族じゃないの。私は児童養護施設にいてね、この家に引き取られたんだよ」
「じど…しせつ?エマ?」
知らない単語なのか上手く言えず首を傾げた水無月。
「両親がいないとか色んな事情で子供を育ててくれる場所かな?子供が出来ない夫婦とか色んな事情で施設の子を養子として迎えたりするんだよ。私の場合、髪と目が珍しいから引き取られただけみたい。あの両親はそれを隠して上手く言ったんだと思う」
「養子だと虐めるエマか?自分たちの都合で引き取ったのにエマ?」
「普通は養子でも実の子供として扱われるんだけどあの両親は珍しいから自慢したい自己欲求で飽きたら気持ち悪いって毛嫌いされたんだ。お姉ちゃんたちも最初は可愛がって優しくしてくれたけど、年を取って物事を見れるようになったら、自分と違うことに気づいて私を化け物扱いするようになってね」
「物事見れるのに虐めはダメってわからないエマか?翡翠様が人間は愚かってよく言ってるエマよ」
ヌゥ〜と難しい顔をする水無月に苦笑いをする香夜。
しばらくすると香夜の部屋のドアが開かれた。
そこには姉2人がニヤニヤしながら立っていた。
「なに?」
「なにじゃないよ!」
長女の「陽朝」で21歳。厚化粧で黒ロングの髪を巻いていて服装も派手な女子大生。
「まぁいいじゃない〜」
先ほどの険しい顔で罵声を浴びせた別人のような方は次女の「莉夕」20歳。ツインテールにゴスロリ服の女子大生。
「あんた、明日の合コン参加しなさい。あたしと莉夕も参加するんだけど人数が集まらないのよ。相手は有名大学の御曹司がいるんだからゲットしたいのよ」
「私はその御曹司の友人のイケメン狙いなのよね〜アンタは引き立て役だから」
陽朝と莉夕は意気揚々としていた。
「私、服持ってないし未成年だよ?」
「いいのよ!アンタは他人だしボロ雑巾みたいな服の方があたしらが目立つじゃん」
「明日、19時にウチらの大学の最寄り駅にある赤い屋根のレストラン、知ってるよね?来なかったらぶっ飛ばすからな!」
用は済んだとニヤニヤしながら自室に入っていく姉たち。



