突然だが、皆さんは誰かを呪ってみたい…そう思ったことはおありだろうか?
 いつも嫌味なあの人、目の敵にしてくる先生、この人がいなければ自分が一番なのに…、そういった負の感情は程度の違いはあれど、誰しもが考えたことがあるのではないだろうか。

 ここで、一つ、わが校の占い同好会に伝わる焼却炉にまつわる呪術を紹介したい。
 やり方は実に簡単。
 ① 呪いたい相手の似顔絵を用意する。
 ② その似顔絵を焼却炉で燃やす。

 たったのこれだけである。

 …ここまでお読みいただいてあれ?と思った方もいるのではないだろうか。
 そう、わが校には“焼却炉”というものは存在しないのだ。
 わが校のゴミも、この地域の規定により、一般家庭と同様、燃やせるゴミは火曜にゴミ収集車による回収が行われている。

 これが七不思議4つ目「焼却炉の怪」である。
 しかしながら、この呪術に関する情報は確かに残っており、占い同好会だけではなく、オカルト研究部、文芸部など、様々な部活に記録として残っている。
 かく言う新聞部でも、過去に何度か取り上げており、初出は『1999年 新聞部月報11月号』にて『呪いの焼却炉』として取り上げられている。
 今回の特集を組むうえで、我々新聞部でも調査を行ったが、その実態は確認することはできなかった。
 かつては存在したのか、はたまた、この学校のどこかに隠されているのか…。

 もし見つけても、皆さんには負の感情に惑わされて、呪いなどには手を出さないようにご注意願いたい。