拝啓、やがて星になる君へ

 けれど、僕は甘かった。

 まだ世界の残酷性というものを本当には理解できていない子供だった。

 希望とか、明るい未来とか、そんなものは軽く吹き飛ばされてしまうほどの、暗くて、暴力的な、運命の悪意のようなものがこの世界にはどうしようもなく存在するのだと、僕は思い知らされることになる。