2021年11月27日にアップロードされた記事を一部抜粋する。

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S県S市にある廃墟『K邸』を探訪してきました。
その廃墟を知ったきっかけは、地元のタクシー運転手さんからのタレコミです。

探訪前にあらかじめGoogleMapで調べていたのですが、航空写真を見て驚きました。
鬱蒼と茂る森の中、赤い屋根のお屋敷がぽつんと一軒。まるで某テレビ番組のようでもあり(笑)。

どうやら明治期に建てられた、なかなか歴史のある洋館のようです。
人が住まなくなってからそれほど経っていないらしく、建物に損壊はありませんでした。
門扉に掲げられたのは、『加賀見』の表札。
どういった経緯で、加賀見家はこの屋敷を手放すに至ったのでしょうか。

敷地内へ入り、まず視界に入ってくるのは玄関口。アーチ風の煉瓦造りで、玄関前はロータリーになっていました。
残念ながら窓ガラスに破損もなく、正面から中へ入るのは難しそうです。
建物の周囲を徘徊すると、施錠されていない勝手口を発見。そこから建物内へとお邪魔しました。
台所はかなり趣がある昔ながらの造りで、かつての住人が使用していたであろう食器類や調理器具はそのまま残されていました。
台所を抜け廊下を進むと、客間に突き当たります。
日焼けしたせいですっかり色落ちしているものの、いかにも高級そうな絨毯が敷き詰められていました。
所々、変色した黒い染みが点在しています。

客間の暖炉の上には、かつての住人と思わしき家族写真が飾ってありました。
加賀見家は三人家族だったようです。
真ん中の女の子を挟むように、両親が立っていました。
頬骨が浮き出て、いかにも神経質そうなお父さんと、とても髪の長いお母さん。家
族写真だというのに、三人全員全く笑っていないのが印象的でした。                        
                                                以下、略