雨夜の様子がおかしい。
最近の雨夜の様子が、本当に変だ。

雨夜がうちに来て、一年が経った。
最近倉庫に入り浸っている。
倉庫は、過去の事件の資料が厳重に保管してある場所だ。
毎日倉庫から出てくる雨夜を見る。
いつも、、冷たい目を、している。

「何してんの?」
 と問うと
「調べ物です。」
 と素っ気なく返ってきた。
「そんなに熱心に何調べてんの?」
 と訊くと
「別に。大したことではありません。」
 と返ってくる。

──一体、どうしたんだよ、、雨夜。

いつもはもっと、、表情は柔らかい。
でも、いまは何か思い詰めたような表情をしている。

俺は思い切って、
「何か心配なことでもあるのか?俺で良ければ訊くけど?」
 そう声をかけてみた。
「別に、、。ないですけど。」
 冷たくあしらわれた。
またかよ、と俺は少し肩を落とした。

──なんだろう、、。この違和感は、、。そうか。雨夜は他人を拒絶、までとはいかないが、突っぱねているんだ!、、ん?それを拒絶、と言うのか?、、まぁどっちでもいい。

雨夜は思ったことをはぐらかしたり「別に」とか言って突っぱね、人と関わろうとしていないんだ。
いつもはそんなことしない。
よく人とも話すし、協力もする。
拒絶するところは、見たことがなかった。

俺はこの雨夜の変わりように不安を覚えた。