戦国時代、遠峰村に一隻の船が漂着しました。大嵐に流されて、浅瀬で座礁をしてしまったのです。船は交易船で、たくさんの貨物が積み込まれていました。遠峰村の住人たちは、貨物欲しさに船に乗り込むと、船員たち二十五人を惨殺してしまいました。その後、村では変死を遂げる村人が相次ぎます。殺された船員たちの祟りだと考えた村人たちは、この地に祠をつくり、死者たちを手厚く葬ったと伝えられています。以降、村人が変死することはなくなったと言います。
平成五年 K島町教育委員会