「三浦! グループ結束記念だ。良かったらこれ食べてくれ!」
イケメンの池田の部屋に呼ばれた僕はテーブルに並ぶ豪勢な食事やデザートに驚いていた。
有沢姉妹も調理の配膳を手伝っていた。
「ど、どうしたの!? このごちそう!」
「ああ。俺が作った」
「作った!?」
こんな変哲空間に食材が存在していたことも驚きだけど、それ以上に池田のハイスペックさに驚愕を隠せなかった。
「ケーキは私達が作ったんだ~」
「お口に合えば……嬉しいのだけど」
この3人がどうして急に食事を振舞い始めたのか。
僕には予想付いていた。
つまり『僕が裏切らない為』の取り入れなのだろう。
この優等生グループは元々仲が良く結束があった。
でも僕だけが突然飛び入りをしたはみ出し者。
故に僕と友好を築くためにみんなはここまで尽力してくれているのだ。
僕が——
自分以外の者へ投票させない為に——
大丈夫だよ。
心配しなくても僕は裏切らない。
どんなことがあっても僕は自分に投票をする。
そう決めていた。
それで全員死んでしまうのだとしても僕は後悔しない。
この最高の奴らの一緒に死ねるのならば……
「三浦っち。あーん」
「ちょ!? お姉ちゃん!? その役目は私がやるって決めていたでしょ!?」
「早い物勝ちだよ~ん。ねね。食べて食べて」
「う、うん。あーん」
「次は私だからね! みおの方も食べてよ! はいあーん」
「あ、ありがとう。頂くね。あーん」
「最後は俺だ。はいあーん」
「池田も!?」
美男美女3人に囲まれながら僕の口の中に次々と食事が放り込まれていく。
本当は全員明日死ぬかもしれないという恐怖で頭がいっぱいのはずなのに気丈に明るく振舞ってくれている。
例えそれが無理矢理作った笑顔だとしても、僕はその気遣いが嬉しかった。
僕は今幸せだ。
その気持ちに偽りはない。
さっきは死んでもいいなんて思ったけど……
この幸せな時間がいつまでも続いてくれたらいいなと素直に思う。
満腹になり自室に戻ると、なぜか僕の部屋には橘さんが正座して待っていた。
各個室には鍵が付いていない。故に誰でも出入りは自由ではあるのだが、どうして橘さんが僕の部屋に?
「ごちそう美味しかった?」
「うん。とっても。どうして橘さんはあの場に居なかったの?」
「…………」
その問いに対し、橘さんは無言で俯いてしまう。
僕は彼女の瞳をじっと見つめながら橘さんの次の言葉を静かに待つ。
「……三浦君は分かっているんでしょ? あの三人が取り入ろうとしている理由」
「……うん」
三人は自分が死にたくないから僕に取り入ろうとした。
例え僕が裏切ったとしても『自分以外の誰かに投票』されれば自分は生き残れる。
もしかしたらそんな打算があったのかもしれなかったが、僕は敢えてその可能性を考えないようにしていた。
「池田くんには料理がある。冴子とみおにはデザート作りっていう特技がある。でも私には……何もない」
歯を軋ませながら悔しそうに言葉を漏らす橘さん。
僕はゆっくり彼女に近寄って、静かに彼女の頭を撫でた。
「心配しなくても僕は裏切ったりしない。ちゃんと自分に投票をする。信じて……もらえないかな?」
「三浦くん……」
ゆっくり顔を上げた橘さんの顔はほんのり赤みが掛かっていた。
大きな瞳も涙で滲んでいる。
信じて……もらえたっぽいな。
そう思った僕は彼女の頭から手をどけるが——
彼女の両手が僕の右手を引っ掴み、そのまま自分の胸元に手繰り寄せていた。
柔らかな感触が手のひらいっぱいに広がる。
「ちょ!?」
橘さんは意を決したように奮起すると、自分の制服に手を掛け、ゆっくりと脱衣していく。
「私には三人みたいに取り柄はない。だから……私があげられるのは……この身体くらい」
橘さんの肌がみるみる露わになっていく。
彼女のプロポーションについ魅了されてしまう。
気が付けば橘さんは上下共に下着姿になっていた。
布地が少なめでアダルティな大人の下着だった。
「死ぬかもしれない前に……どうか私の初めてをもらってください」
◇ ◆
イケメンの池田の部屋に呼ばれた僕はテーブルに並ぶ豪勢な食事やデザートに驚いていた。
有沢姉妹も調理の配膳を手伝っていた。
「ど、どうしたの!? このごちそう!」
「ああ。俺が作った」
「作った!?」
こんな変哲空間に食材が存在していたことも驚きだけど、それ以上に池田のハイスペックさに驚愕を隠せなかった。
「ケーキは私達が作ったんだ~」
「お口に合えば……嬉しいのだけど」
この3人がどうして急に食事を振舞い始めたのか。
僕には予想付いていた。
つまり『僕が裏切らない為』の取り入れなのだろう。
この優等生グループは元々仲が良く結束があった。
でも僕だけが突然飛び入りをしたはみ出し者。
故に僕と友好を築くためにみんなはここまで尽力してくれているのだ。
僕が——
自分以外の者へ投票させない為に——
大丈夫だよ。
心配しなくても僕は裏切らない。
どんなことがあっても僕は自分に投票をする。
そう決めていた。
それで全員死んでしまうのだとしても僕は後悔しない。
この最高の奴らの一緒に死ねるのならば……
「三浦っち。あーん」
「ちょ!? お姉ちゃん!? その役目は私がやるって決めていたでしょ!?」
「早い物勝ちだよ~ん。ねね。食べて食べて」
「う、うん。あーん」
「次は私だからね! みおの方も食べてよ! はいあーん」
「あ、ありがとう。頂くね。あーん」
「最後は俺だ。はいあーん」
「池田も!?」
美男美女3人に囲まれながら僕の口の中に次々と食事が放り込まれていく。
本当は全員明日死ぬかもしれないという恐怖で頭がいっぱいのはずなのに気丈に明るく振舞ってくれている。
例えそれが無理矢理作った笑顔だとしても、僕はその気遣いが嬉しかった。
僕は今幸せだ。
その気持ちに偽りはない。
さっきは死んでもいいなんて思ったけど……
この幸せな時間がいつまでも続いてくれたらいいなと素直に思う。
満腹になり自室に戻ると、なぜか僕の部屋には橘さんが正座して待っていた。
各個室には鍵が付いていない。故に誰でも出入りは自由ではあるのだが、どうして橘さんが僕の部屋に?
「ごちそう美味しかった?」
「うん。とっても。どうして橘さんはあの場に居なかったの?」
「…………」
その問いに対し、橘さんは無言で俯いてしまう。
僕は彼女の瞳をじっと見つめながら橘さんの次の言葉を静かに待つ。
「……三浦君は分かっているんでしょ? あの三人が取り入ろうとしている理由」
「……うん」
三人は自分が死にたくないから僕に取り入ろうとした。
例え僕が裏切ったとしても『自分以外の誰かに投票』されれば自分は生き残れる。
もしかしたらそんな打算があったのかもしれなかったが、僕は敢えてその可能性を考えないようにしていた。
「池田くんには料理がある。冴子とみおにはデザート作りっていう特技がある。でも私には……何もない」
歯を軋ませながら悔しそうに言葉を漏らす橘さん。
僕はゆっくり彼女に近寄って、静かに彼女の頭を撫でた。
「心配しなくても僕は裏切ったりしない。ちゃんと自分に投票をする。信じて……もらえないかな?」
「三浦くん……」
ゆっくり顔を上げた橘さんの顔はほんのり赤みが掛かっていた。
大きな瞳も涙で滲んでいる。
信じて……もらえたっぽいな。
そう思った僕は彼女の頭から手をどけるが——
彼女の両手が僕の右手を引っ掴み、そのまま自分の胸元に手繰り寄せていた。
柔らかな感触が手のひらいっぱいに広がる。
「ちょ!?」
橘さんは意を決したように奮起すると、自分の制服に手を掛け、ゆっくりと脱衣していく。
「私には三人みたいに取り柄はない。だから……私があげられるのは……この身体くらい」
橘さんの肌がみるみる露わになっていく。
彼女のプロポーションについ魅了されてしまう。
気が付けば橘さんは上下共に下着姿になっていた。
布地が少なめでアダルティな大人の下着だった。
「死ぬかもしれない前に……どうか私の初めてをもらってください」
◇ ◆


