教室中の視線が一斉に尻山に向かうと、そこには頭のない彼の体が立ち尽くしていた。そして数秒後、そのまま崩れ落ちる。血しぶきが広がり、教室の床が赤く染まった。
「うわあああああ!」
「ぎゃあああああ!」
胡桃はその場で叫び声を上げる。顔や服には尻山の血が飛び散っていた。胡桃はその衝撃に耐えきれず、その場に崩れ落ちて失神してしまった。
そして一緒にいた獅子頭常が体勢を崩した扉の向こうに……。
「うああああああ」
ばしゅっ!!!!!
獅子頭はそのまま体が落ちた。
そして兵隊たちが尻山、獅子頭の遺体に黒い布をかけた。
静寂の中、スダが口を開く。
「ああ、言い忘れてましたね」
彼は扉の方をちらりと見やりながら、淡々と語り始める。
「先ほどお伝えしたと思いますが、教室の中で行動してください、と。外に出ようとしたら、首輪が爆発する仕掛けになっています」
スダの冷静な説明に、教室内はさらに凍りついた。
胡桃は気絶したまま動かない。スダは尻山の遺体を軽々と飛び越え、扉を閉める。
「扉はきちんと閉めておかないとね。学校で習いませんでしたか?」
スダはそう言うと、再び教室に戻る。
「結局……あいつらも無駄死にだよ」
誰かが呟いたが、すぐにその声もかき消された。
突然、教室中に響く耳障りな音。
ぴぴぴぴっ!!!
一同が再び恐怖に飲まれる中、次の惨劇の幕が上がろうとしていた。